シャープ(株)とパイオニア(株)は20日、本日17時に東京・帝国ホテルにて緊急会見を行ない、両社が業務提携、および資本提携に関する合意書を締結したと発表した。
パイオニアが第三者割り当てで新株式3000万株の普通株式を発行し、そのすべてをシャープに割り当てる。またシャープは、保有する発行済みの自己普通株式1000万株を第三者割り当てにてパイオニアに割り当て処分する。これにより、パイオニアの株主比率が変動し、シャープが14.28%で筆頭株主となった。シャープは、発行済みの自己株式を割り当てたので、株主の比率変動はない。
まず最初にシャープの代表取締役社長の片山幹雄氏が提携内容に関して、「次世代DVDとネットワーク関連、カーエレクトロニクス、映像などの分野を共同開発を行ない推進していく」と述べ、「エレクトロニクス業界では厳しいグローバル競争が展開されている。技術の進化は従来に比べ著しく早く、業界動向は3ヵ月先の展開も予想できないといっても過言ではない。必要な技術を自社だけでまかなえば、莫大な費用と人材が必要になる。これは厳しい競争の中で勝機を逸することになってしまう。必要な技術を持っている相手ならどこでも良いというわけにはいかず、1+1が2以上になるような相手としてパイオニアを選んだ」と続けた。
また、パイオニアの代表取締役社長の須藤民彦氏は、「以前より技術テーマや業界動向などの情報交換を行なっていた。今回次世代の車載用のディスプレーにシャープの技術を採用することになり、提携の話が上がった。提携に関して具体的な検討を重ねた結果、両社にとって非常に意義のある提携が実現できるという結論に達したので本日の業務・資本提携の発表に至った」と述べた。
パイオニアが液晶テレビの販売へ
今回の提携によりパイオニアは、プラズマテレビのほかにシャープからの技術提供により、液晶テレビの販売を行なう予定。一方、シャープ側はプラズマテレビの販売の予定はないとしている。