第三の適性
ステップアップ意識の重要性
ここで、ネットワークエンジニアのステップアップを確認してみましょう。運用管理を行なっている人の一段上のフェーズとは、構築・設計となります。そこに進むには、最低3年から5年の運用管理キャリアが必要です。これは業界での経験だけでなく、ユーザーが求めているものを熟知するには3年程度はかかるということです。
また、この3年の間に必要な資格を取得しておくといいでしょう。ネットワークエンジニアが取得すべき資格というと「シスコ技術者認定 CCNA、CCNP、CCIE」が一般的ですが、最近のセキュリティ分野で人気の「ITILファンデーション」 もステップアップの強みになります。
そして、さらに構築・設計から要件定義にキャリアを進める場合、活躍している方々の中心層が30代後半ということから考えて、構築・設計のエンジニアとして3~5年のキャリアが加わる必要があります。
ネットワークエンジニアとして生き残る素養として、このように自分が将来どのステップに進むべきかを常に意識し、今の業務に取り組むことができるかという点があると思います。
ステップアップが収入アップ
しかし、キャリアパスには注意が必要
運用管理のネットワークエンジニアの年収は、一般的には300~500万円弱。でも、そこから構築や設計にステップアップすれば500~700万円、要件定義まで進めば600~800万円以上の年収もあり得ます。ネットワークエンジニアは、自分が成長するほどに年収もアップしていくのが魅力です。
とはいえ、ネットワークエンジニアの各フェーズの業務は連続するものであり、運用管理を跳び越して、構築・設計に進むといったステップアップは現実的ではありません。確かに、運用管理はユーザーの顔が見える一方で作る喜びはない、構築・設計は作る喜びはあるもののユーザーの顔は見えにくいなど、それぞれのフェーズに一長一短、向き不向きがあるでしょう。でも、そうしたことを経験しながら各フェーズで成果を上げていくことが、ステップアップにもっとも効果的なのです。
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