新書サイズを少々幅広にした程度のコンパクトなサイズでありながら、Windowsの機能がフルで使える超小型パソコン。それが富士通の“FMV-BIBLO LOOX U”だ。今年6月に発表された第1世代機『FMV-BIBLO LOOX U50WN』が、パソコンユーザーの間で大きな話題となったことは記憶に新しい。
このLOOX Uの可能性に眼を付けたアスキーは、仕様の一部をブラッシュアップした“より理想的なモバイルパソコン”の企画書を富士通に提案した(関連記事)。その要望の一部が受け入れられ、『LOOX U アスキーコラボモデル』が誕生した。
店頭モデルをベースにオリジナル機能を
このアスキーコラボモデルは、富士通が2007年秋冬モデルとして発売した『FMV-BIBLO LOOX U50XN』がベース。U50XNには、アスキーの企画書にも盛り込まれていた“ワンセグチューナー”や“辞書アプリ”なども新搭載されている。さらに、アスキーコラボモデルのみのフィーチャーとして、店頭モデルでは選択できない“Bluetooth”や“限定カラー”といった特徴も追加された。
この製品は、富士通の直販サイト“WEB MART”で販売される予定。150台のみの限定生産であるため、プレミアム感も抜群だ。
ここでは、そんなコラボモデルの魅力のうち、週刊アスキー掲載の製品紹介記事では紹介しきれなかった部分を中心にレポートする。
Bluetoothキーボードと組み合わせたい
まずは、アスキーとして搭載を切望していたBluetoothから。最近では携帯電話機への搭載も進んでおり、HSDPAの高速な通信を手軽に活用できる手段として一般的に利用され始めている。
また、インターネット接続以外にもBluetoothにはさまざまな使い道がある。例えば、キーボードやワイヤレスヘッドセットなど、さまざまな周辺機器が発売されているのだ。
ここで強調したいのが、Bluetoothキーボードとマウスの有用性。LOOX Uは、このサイズの製品としては余裕のある“キーピッチ14mm/キーストローク1.3mm”のキーボードを採用しているが、自宅やオフィスでの使用――特に机の上で長文のメールや資料などを作成する際には、やはりゆとりあるサイズのキーボードを使いたいもの。
LOOX UにはUSB 2.0ポートが1基装備されているが、有線接続ではケーブル回りが煩雑になるし、バックアップ用のHDD内などほかに接続する機器がある場合にはポート自体が埋まってしまう。そんな悩みを解消してくれるのがBluetoothなのである。
Bluetooth接続であれば、机上の美観を損ねるケーブルをなくせるし、ペアリングさえ済ませてあれば、「席について電源を入れるだけ」で簡単かつスッキリとした接続ができてしまう。LOOX UにはEthernetポートとVGA端子を備えた変換ケーブルも標準添付されている。これを使えば、大画面のディスプレーや有線LANに接続して、デスクトップに近い快適な操作感を得ることも可能だ。
また、Bluetooth関連の周辺機器では、ヘッドセットも便利。電車で移動する際に、本体をカバンの中に収めて音楽を聞いたり、外付けのアナログチューナーなどで録りためた動画を手に持って見る際に、取り回しが面倒なケーブル付きにならない点は大きな魅力と言える。
【Tips】ディスプレーなしなら、こう使え!
ディスプレーなしでLOOX Uを使用する場合は、本体の液晶パネルを左右に反転させて使うと、キーボードとディスプレーの間の距離を自由に調節できて便利だ。ノートに外付けキーボードをつなぐと、ノートにもともとあるキーボードのスペースが意外に邪魔になる場合があるが、これならその心配はないし、ディスプレーの角度も自由に変えられる。