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よろしくパソドック 第4回

【よろしくパソドック Vol.4】

魔法の呪文はヤスリ・ドリル・Pカッター! ハンドニブラでるるるる~!

2007年08月19日 23時00分更新

文● 藤山 哲人

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レイアウトを決めよう!

 最初はまず、レイアウトを決める。ケースの中に入れるものを、とりあえず全部突っ込んでみて、大体の配置を決めるのだ。

130mm×60mm×110mmのケース(大半はCD-ROMドライブから追い剥いできた電源……

とりあえず突っ込んでみたら、入ってるそばからケース小さっ! 液晶パネルの制御基板は、背面パネルに取り付けて、なんとかしのぐことにした

 スイッチ類が多い場合は、設計図を書いたほうがいいが、今回はざっくり設計図なしで行こう。ん? 趣味の電子工作だから、こんぐらいアバウトでいいのだ!
 まずは液晶パネル用の四角い穴の位置を決めていく。今回は右側にパワーランプのLEDを付けたいので、若干左よりにレイアウト。ノギスを使って寸法を測って、ケース裏面に穴の位置を描く。ノギスの精度が狂うので、本来こういう使い方はしてはならないのだが、ケースのエッジを使いノギスの先でアルミを傷つけるようにして、線を引くと手っ取り早い。この線をケビキ線という。

液晶パネルの窓をケビキ

これは裏面から見ているので右よりになっている。表から見れば少し左よりの位置に液晶パネルを配置。穴は開いていなかったことにして見て欲しい

 ケースの内側に線を引くのは、あとでハンドニブラを使って加工するから。今回のケースは小さく、ハンドニブラをケース内に入れて作業ができないため、必然的にレバーは外側に出し、内側の線に刃を合わせて加工していくからだ。

大きな四角穴の開け方

 四角い穴を描き終わったら、ハンドニブラの刃が入るだけの穴をドリルで開ける。8mmあれば刃が入るだろう。入らなければ、リーマで穴を大きくするといい。

ニブラでの加工1

ドリルで開けた穴から、ニブラの刃を突っ込む。あとは、アルミを刃に噛ませて切っていくだけだ

ニブラでの加工2

まるで芋虫が葉っぱを食いまくるように切り進める。ケビキ線ギリギリのところを丁寧に切っていく

 アルミを刃にかませて、レバーを握ると爪でも切るような感じでアルミを切れる。線の付近では慎重に刃を合わせること。ただ最後にヤスリできれいにするので、寸分の狂いもなく線にあわせる必要はない。

ニブラでの加工3

かなりヘタったニブラなので、切り口は汚い。新品ならもう少しきれいに切れるはずだ1

 最後にヤスリをかけて、きれいに仕上げていく。

液晶パネル用の四角い窓の完成!

最後にヤスリをかけて、ケビキ線にピッタリ合うように寸法の微調整。ケースには保護用のビニール皮膜がされているが、作業中は剥かずにしよう

コネクタのような小さな穴あけ

 ケース取り付け用のコネクタを使わず、キットに付属の25ピンコネクタをそのまま利用した。これだとコネクタの固定ネジを締める穴がなくなってしまうが、それはそれでスルーしていただきたい。アルミの板厚も1mmなので、この程度コネクタが出っ張っていれば、接触不良もなさそうだ。

25ピンD-SUBコネクタの穴。台形で角が丸いので面倒だ!

 ここでは、コネクタの形状に合わせた加工を説明しよう。ただ、見やすいように説明では、アクリル板を使っている。え? 写真撮り忘れて工作しちゃった……。その通りでございます……。
 まずはケースにコネクタをあてがって、その形をマジックなどで写し取ろう。

かなりアバウトだが、これがいちばん。左右の形状が違う場合は、この手が使えない場合もある(写し取った形が鏡像になっちゃうので)。写真右は移し終えたところ。うはー、アバウト……

 このような小さくてハンドニブラが使えない場合は、ドリルとヤスリを使った加工になる。

複雑な穴の加工1

ドリルでいくつか穴を開ける

 ドリルで穴をいくつか開け、これをヤスリで広げていく。最初は三角のヤスリや四角のヤスリの角を使って、穴と穴をつなげていくといい。すべての穴がつながったところで平型に持ちがえて、形を整えていく。

複雑な穴の加工2

ヤスリで隣の穴まで広げる

複雑な穴の加工3

あとは平ヤスリと丸ヤスリを駆使して、だいたい写し取った型になるように削る!とにかく削る!

 大まかに穴を開けたら、実際にコネクタを差し込んでみて、どこがつっかえているかを調べながら削っていこう。

複雑な穴の加工4

実際にはアルミなのでコネクタが透けて見えない。こうして削ってはブツをあてがって大きさを微調整していく

 根気のない読者(笑)は、電線を通す穴を開け、コネクタがちょろんとケースから生えているタイプにしてもいいだろう。見てくれはアレだが100倍早い。筆者もいつもはその手を使うのだが、今回はケース加工の記事なので、あえて茨の道を辿ったのである。

(次ページへ続く)

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