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古田雄介の“顔の見えるインターネット” 第5回

「2ちゃんに育ててもらった」──管理人が語る“2NN”運営への情熱

2007年08月20日 19時08分更新

文● 古田雄介

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1台のサーバーで55万PVをさばく


── 今までで一番大変だったプログラミングは何ですか?

中島 やっぱり、負荷を下げることですかね。今のバージョンがこれまでで一番軽いのは間違いないです。

 2NNはトップページからいきなりCGIが作動する仕組みで、普通にプログラムを組むとものすごい負荷がかかるんですよ。なんとか改良して、1日55万ページビューくらいある現在でも、1台のサーバーで処理できる状態にしました。趣味でやるにはサーバーメンテナンスなどにかけられる時間に限界があるので、極限まで1台でやりきろうと。今のサーバーなら“2NN 現在閲覧者数”が1万人くらいになっても対応できると思います。

閲覧者数

“2NN 現在閲覧者数”はトップページで確認できる。8月現在は、多いときでも4000~5000人程度


── お盆休みなど、負荷がかかりやすい時期は決まっているんですか?

中島 いや、時期ではなく、何か大きな事件があったときにアクセスが集中します。

 最近だと、中田英寿さんの引退や、山本圭一さんの事件とか。いかりや長介さんが亡くなったときもすごい負荷がかかりました。あとは亀田興毅選手とランダエダ選手の試合結果。長期的にはそれほどでしたけど、瞬間の勢いがすごかったですね。一瞬でサーバーが落ちました。



深夜にタクシーを飛ばしてメンテナンス


── 落ちたときにお仕事中だと、大変ですよね。

中島 ですね。ただ、今は職場にサーバー置いているんですよ。だから、逆に家で寝ているときに落ちると大変なんです。

 サーバーに遠隔操作できる状態で落ちているならいいんですが、完全に落ちると、職場まで深夜にタクシーで向かうしかなくなりますね。タクシー代ががかかるなぁと思いつつも、3000~4000人が待っていると考えると、やっぱり出かけたくなります。放っておくと、朝まで見られないですから。そこまでの状況になったのは、今まで2回くらいですが。


── サーバーが落ちる頻度はどれくらいでしょうか?

中島 少し前まで、毎日落ちる状況でした。会社員の人がよく観るので、12時にアクセス数が増えることが多いんですが、その都度落ちるという。サーバーには接続できるけど、ウェブサイトは落ちているという状況ですね。

 何とか変えなきゃと思い、7月22日に秋葉原に行って、Core 2 Quad Q6600を買いましたよ(笑)。それまではPentium 4 3.2GHzと2GBメモリを搭載したマシンを使っていましたが、今はCore 2 Quad Q6600に6GBメモリを搭載しています。


── 今は普通に寝られるようになりました?

中島 ですね(笑)。すごいサクサクになったんで。当分は安心です。


── ちなみに2NNの現在の収入はどれほどですか?

中島 生活の足しに多少なる程度です。設備にかなりつぎ込んでいるんで、お小遣い程度ですね。


── あまり収入につながってないようですが、終電後にタクシーで向かうときに「何でこんなことしなくちゃならないんだ」とか思いませんか?

中島 それは逆に、戻りたくなっちゃって戻るんで。自分の意志ですから。


(次ページに続く)

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