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夏を制するのはどれだ?

2007年上半期CPUクーラー最強王者決定戦!

2007年08月16日 23時00分更新

文● 宇野 貴教

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92mmファンをフィンに埋め込み。枕部分のヒートシンクも特徴的
CoolJag「Falcon92-AL」

ユニークな形状のアルミ製ヒートシンクに縁無しの冷却ファンを搭載している

 一見すると普通のトップフロータイプのCPUクーラーだが、アルミ製の放熱フィンの中央部が凹型にへこんでおり、そこに縁なしの92mmファンが収まっているという、ユニークな形状のCPUクーラー。これとは別にCPUのヒートスプレッダに接触する枕部分にもヒートシンクが取り付けられており、ここに風を当ててより強力に冷却を行なうシステムだ。
 測定結果は定格電圧高負荷が54℃、昇圧高負荷が59℃と標準的なレベルであるが、中型サイズのCPUクーラーとしてはまずまずの成績である。ただ、本製品は専用のリテンションキットで固定するのだが、マザーボードの裏面からネジを入れて固定するという方式のため、取り付け難易度は超A級だ。今回のテスト時も、悪戦苦闘の末に取り付け完了まで90分を要してしまった。これは大きなマイナスポイントと言えるだろう。

「Falcon92-AL」のCPU温度グラフ

「Falcon92-AL」のCPU温度グラフ(単位:℃)


伝統のZALMANスタイルを採用する超大型CPUクーラー
ZALMAN「CNPS9700-LED」

3本あるヒートパイプが“8”の字型に湾曲し周囲の円状ヒートシンクで放熱するというユニークな形状

 前回の王者決定戦で見事王座に輝いたのが「CNPS9700-NT」。これにファンコントローラが付属したのが「CNPS9700-LED」である。前回の王座決定戦で「CNPS9700-NT」のファンがうるさく感じてしまったことからも、今回はあえてPWMコントロールに対応していない「CNPS9700-LED」をチョイスした。
 同製品は、ヒートパイプが数字の“8”のような形をしており、それを取り囲むように円形の放熱フィンが配置されているユニークな形状が特徴だ。また、放熱フィンは熱伝導率の高い銅製で、これによる効率の良い放熱効果も見逃せないところ。重さ764g、高さ142mmと重く大型なので、ケースへの収納とマザーボードの固定には十分気をつける必要がある。固定は専用リテンションキットを使用するが、取り付けやすい工夫が施されているため、着脱はさほど苦労しない。
 さすが前回の王者だけあって、定格電圧高負荷で唯一40℃台の47℃をマーク。昇圧高負荷も52℃とバツグンの安定度を見せた。超大型なのが難点だが、その冷却性能は他の追従を寄せ付けず、クアッドコアCPUのオーバークロックといったハイエンドユーザー向けとして、現在も最良の選択肢と断言できる。

「CNPS9700-LED」のCPU温度グラフ

「CNPS9700-LED」のCPU温度グラフ(単位:℃)

(次ページへ続く)

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