パフォーマンスも良好 なんでもこなせるハイスペックが魅力
FZ70BはCPUにCore 2 Duo T7100(1.80GHz)を内蔵している。チップセットはP965 Expressで、いわゆる“Santa Rosa”プラットフォーム世代のマシンである(内蔵無線LANはIEEE 802.11a/b/g対応)。これに加えて、ビデオメモリー256MB搭載のGeForce 8400M GTを内蔵しているのだから、ノートパソコンとしてはかなりハイスペックのマシンとなっている。直販サイト“Sony Style”で販売されるVAIO OWNER MADEモデルならば、最高でCore 2 Duo T7700(2.40GHz)を選択することもできる。
そのパフォーマンスを測定すべく、『3DMark06』(Build 1.1.0)でベンチマークテストを行なってみた。結果は全体のスコアが2486、HDR/SM3.0のスコアが913。筆者が所有するCore 2 Duo E6600+GeForce 7600 GT(256MB)構成のミドルタワーパソコン(それぞれ3372、1209)よりは下回るものの、ノートパソコンとしてはかなり優秀な結果である。チップセット内蔵GPUを使用するパソコンとは比較にならない。
また、2005年後半に発売されたシューティングゲーム『F.E.A.R.』(米Sierra Entertainment社)を試しに実行してみた。このゲームはグラフィックの負荷が高いゲームとして、今でもパソコンやGPUの性能比較に利用されることが多い。環境を揃えたベンチマークテストを行なう時間がなかったので、あくまでおおまかな参考にしかならないが、ゲームがハードウェアスペックを自動認識して設定したグラフィック設定の場合、ゲーム内のベンチマークモードで平均42フレーム/秒を記録。FZ70Bを前記の筆者所有のマシンと同じ設定に変更して測定しても、平均38フレーム/秒を記録するなど優れた性能を示した。F.E.A.R.はGPU側ローカルビデオメモリーが256MBあると快適に動作すると言われるゲームなだけに、FZ70Bのビデオメモリー256MBが効果を発揮したとも考えられる。
“ゲーム用ノート”と称した、ミドルレンジクラスのGPUを搭載するノートパソコンには、性能面では劣るだろう。しかし、それらは広色域の液晶ディスプレーやBD搭載などの特徴は備えておらず、FZ70Bほど薄さやデザインに優れたボディーも持っていない。
パソコンとしての充実した性能に加えて、BD再生機能や広色域液晶ディスプレー、HDMI出力など、FZ70Bは贅沢な望みを1台で実現できる優れたノートパソコンである。そのうえ実売価格は20万円台前半程度と、お値打ち価格なのも魅力的である。
VGN-FZ70Bの主なスペック | |
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CPU | Core 2 Duo T7100(1.80GHz) |
メモリー | DDR2-677 1GB |
グラフィックス | GeForce 8400M GT |
HDD | 160GB |
光学ドライブ | 記録型BDドライブ |
ディスプレー | 15.4インチワイド 1280×800ドット |
無線通信機能 | IEEE 802.11a/b/g、Bluetooth 2.0+EDR |
サイズ | 幅355.8×奥行き254.4×高さ34.5mm |
重量 | 約2.7kg |
バッテリー駆動時間 | 約2.5時間 |
OS | Windows Vista Home Premium |
予想実売価格 | 25万円前後 |