企業向けパッケージソフトの開発・販売を手がけるエグゼソリューションズは、7月30日、Windowsファイルサーバの監視ツール「FC1 Audit」を発表した。ファイルサーバのあらゆる挙動を記録して分析やレポーティングを行なうソフトで、インテリジェントソフトウェアーが新たに開発、エグゼソリューションズが販売する。
最大200台のファイルサーバを監視可能
「FC1 Audit」は、Windows Serverベースのファイルサーバのあらゆる操作を記録する監視ツールである。エンドユーザーのファイルサーバへのアクセスや、サーバ上で行なったコピー、削除、移動などの操作を監視し、ログとして記録する。ログはデータベース(Microsoft SQL Server 2005のフリー版である同Express Edition)に蓄積され、専用ビューアで分析を加えたり、レポートとして出力することができる。
特徴は、分かりやすいGUIの管理画面を用意し、IT部門や専任の担当者でなくても利用可能とした点である。エグゼソリューションズ代表取締役社長の高橋立広氏は、「Windows標準のログはバージョンによって微妙に違いがある上に、取得後のログの活用が難しい」とした上で、「探してみると意外と納得がいく製品がなかった」と話す。また、「情報漏えい事件では管理者が原因になっていることも多い」(高橋氏)ことから、サーバ管理者の操作も含めてすべての操作を記録するようにした。
利用には、監視対象とするファイルサーバ側にログを取得するためのエージェントプログラムをインストールする。ログの管理や分析を行なうプログラムは別途、「FC1サーバ」を用意するか、ファイルサーバ自体にインストールすることもできる。1台のFC1サーバで最大200台までのファイルサーバの監視が可能だ。
監視対象となるサーバの対応OSは、Windows 2000 Server/Server 2003。FC1サーバは、Windows Server 2003 SP1に対応する。
価格(税別)は、監視対象とするサーバの台数で決まり、1台あたり50万円。別途、年間10万円の保守料金が発生する。また、年間レンタルでの利用も可能で、その際は保守料金込みで25万円/年となる(最低2年間の契約が必要)。別途、インストールや基本設定を支援する「基本導入支援サービス」は20万円(税別)。販売は8月1日から開始し、9月1日から出荷する予定。同社Webサイトに試用版を用意し、30日間無償で試用可能とのこと。
エグゼソリューションズは従来から「Audit Master」などのデータベース監査ソフトを販売しており、「顧客からファイルサーバでも同様の監査製品が欲しいという要望が多数あった」(高橋氏)という。今後は、サーバ間のファイルの移動なども記録するファイル追跡機能や、バックアップなど、監視以外にもファイルサーバ向けのさまざまな支援機能を盛り込んでいく計画。同社では今後3年間で1000ライセンス、5億円の売上を見込んでいる。