出荷台数を押し上げたのは、ノート型Mac
出荷台数の内訳を見ると、デスクトップの棒グラフは2005年の第1四半期(2005 Q1の部分)に62.3万台を記録し、前年同期と比べて43%の成長を見せたが、そこから2年半ほどは大きく動いていない。
一方、ノートブックは、ちょうどCore DuoのMacBookが登場した、2006年の第3四半期に前年同期比で61%の成長を見せてから、その後に続けて、55.5%(2006 Q4)、65%(2007 Q1)、78.9%(2007 Q2)と高い伸び率を見せてきた。今回の第3四半期には、次期Mac OS Xである“Leopard”発売の延期というマイナス要素もあったにも関わらず、3世代目となるMacBook/MacBook Proが投入されたこともあり、41%増となっている。
このノートブックの成長の大きな理由は、インテル製CPUへの移行だろう。長らくノート型MacのCPUはPowerPC G4で性能が劇的に変化しなかったが、インテルCPUの採用以後、この状況が大きく変わった。また、インテルCPUのMac本体から、Mac OS XとWindowsのデュアルブートや高速なエミュレーションが可能になっている。
ノートブックのうち、MacBookとMacBook Proがどれくらい売れているかは分からないが、恐らく日本円で10万円台前半からという、競争力の強い価格で店頭に並ぶMacBookが大きく貢献しているのだろう。
ノートの売上高がiPodを超えた!!
ちなみに売上高ベースでも、デスクトップのグラフは伸びていないが、ノートブックは順風満帆。今回の第3四半期は、ここ2年、売上高を大きく支えてきた“ドル箱”のiPodをわずかながら抜く金額にまで成長した。
ちょっと前までは、インターネットやMac業界関係者からはここ数年、「アップル製品で勢いがあるのはiPodばかりで、Macは……」という声もちらほら聞かれていたが、この状況はすでに過去のものになったのかもしれない。
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