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アップルの第3四半期の業績を読み解く

グラフで分かった、Macが“売れに売れている”ワケ

2007年07月27日 00時00分更新

文● 広田 稔(編集部)

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出荷台数を押し上げたのは、ノート型Mac


Macの出荷台数の内訳

Macの出荷台数の内訳。青がデスクトップ、赤がノート

 出荷台数の内訳を見ると、デスクトップの棒グラフは2005年の第1四半期(2005 Q1の部分)に62.3万台を記録し、前年同期と比べて43%の成長を見せたが、そこから2年半ほどは大きく動いていない。

 一方、ノートブックは、ちょうどCore DuoのMacBookが登場した、2006年の第3四半期に前年同期比で61%の成長を見せてから、その後に続けて、55.5%(2006 Q4)、65%(2007 Q1)、78.9%(2007 Q2)と高い伸び率を見せてきた。今回の第3四半期には、次期Mac OS Xである“Leopard”発売の延期というマイナス要素もあったにも関わらず、3世代目となるMacBook/MacBook Proが投入されたこともあり、41%増となっている。

 このノートブックの成長の大きな理由は、インテル製CPUへの移行だろう。長らくノート型MacのCPUはPowerPC G4で性能が劇的に変化しなかったが、インテルCPUの採用以後、この状況が大きく変わった。また、インテルCPUのMac本体から、Mac OS XとWindowsのデュアルブートや高速なエミュレーションが可能になっている。

 ノートブックのうち、MacBookとMacBook Proがどれくらい売れているかは分からないが、恐らく日本円で10万円台前半からという、競争力の強い価格で店頭に並ぶMacBookが大きく貢献しているのだろう。



ノートの売上高がiPodを超えた!!


MacとiPodの売上高

MacとiPodの売上高

 ちなみに売上高ベースでも、デスクトップのグラフは伸びていないが、ノートブックは順風満帆。今回の第3四半期は、ここ2年、売上高を大きく支えてきた“ドル箱”のiPodをわずかながら抜く金額にまで成長した。

 ちょっと前までは、インターネットやMac業界関係者からはここ数年、「アップル製品で勢いがあるのはiPodばかりで、Macは……」という声もちらほら聞かれていたが、この状況はすでに過去のものになったのかもしれない。

iPodの出荷台数

オマケでiPodの出荷台数のグラフも掲載しておこう


(次ページに続く)

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