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荻窪圭の“這いつくばって猫に近づけ” 第11回

ノラ猫を撮るなら“バリアングル”

2007年07月17日 19時00分更新

文● 荻窪圭 (猫写真家)

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シャッターは親指で切ってもいい


下から望遠で

アパートの階段でまわりを伺ってる猫を下から見上げて望遠で (2007年7月撮影 ニコン『COOLPIX S10』)

 レンズ回転式、あるいは回転式液晶モニターのデジカメはかつては何機種も見かけたものだが、現在では今回取り上げた2機種のほかに、キヤノンの『Powershot S5IS』とサンヨーの“Xacti”シリーズがあるくらいで、めっきり減ってしまった。ネコ写真家にとって、とても寂しい限りだ。デジカメならではの新しい撮り方ができる素晴らしいアイデアなんだけどな。

膝上にノラ

なんと膝にノラ猫が2匹っ! 勝手に乗ってきたのです。それをレンズを下に向けて右手でハイアングル撮影。こういう撮り方ができるのもレンズ回転式ならでは (2007年1月撮影 ニコン『COOLPIX S10』)

 回転式液晶モニターのデジカメは、ローアングルで構えたとき、手首が不自然な角度にまがり、シャッターボタンを押しにくくなる。そのときはカメラを持ち替えて、親指でシャッターを切るといい。

 普通のデジカメでも同様。ローアングルで撮るときは、ちょっと持ち替えて親指でシャッターを押すのは悪くない。多少ぶれやすくはなるが、どんな持ち方でどう撮ってもいいのがデジカメだから。

 で、猫を見つけたらまずしゃがみ、カメラのスタンバイ。しゃがんだままカメラを地面スレスレにおろし、液晶モニターを上に向けて猫を狙う。ちょっと視線を上げれば肉眼で、視線を下げればカメラ越しに見られるというのはデジカメならではの楽しさだ。

 時にはカメラを右手で固定し、目線と左手で猫を誘いながらシャッターを切ったりもする。ただ、この2機種の欠点は縦位置でのローアングルが撮りにくいこと。構造上、仕方がないので、縦位置で撮りたいときは、画面をあまり見ないで勘で撮ってます。

カメラ目線

猫と向かい合って撮れるのがローアングルの楽しさ。カメラを不思議に思ったのか、ちょうどレンズを見てくれた (2007年7月撮影 キヤノン『Powershot TX1』)

指に誘われて

右手でカメラを構え、左手で猫を誘ったら、ひょこひょことやってきた。ラッキー。顔が中央に来るタイミングを見計らってシャッター (2007年7月撮影 キヤノン『Powershot TX1』)


筆者紹介─荻窪圭


著者近影 荻窪さん

老舗のデジタル系ライターだが、最近はMacとデジカメがメイン。ウェブ媒体やカメラ雑誌などに連載を持ちつつ、毎月何かしらの新型デジカメのレビューをしている。趣味は猫と自転車で、天気がいい日は自転車で都内を走り回りながら面白いものを見つけては撮影する日々。最近の単行本は『デジカメ撮影の知恵』(宝島社新書)。密かに猫動画ポッドキャストも更新中。



*次回は7月24日掲載予定


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