シャッターは親指で切ってもいい
レンズ回転式、あるいは回転式液晶モニターのデジカメはかつては何機種も見かけたものだが、現在では今回取り上げた2機種のほかに、キヤノンの『Powershot S5IS』とサンヨーの“Xacti”シリーズがあるくらいで、めっきり減ってしまった。ネコ写真家にとって、とても寂しい限りだ。デジカメならではの新しい撮り方ができる素晴らしいアイデアなんだけどな。
回転式液晶モニターのデジカメは、ローアングルで構えたとき、手首が不自然な角度にまがり、シャッターボタンを押しにくくなる。そのときはカメラを持ち替えて、親指でシャッターを切るといい。
普通のデジカメでも同様。ローアングルで撮るときは、ちょっと持ち替えて親指でシャッターを押すのは悪くない。多少ぶれやすくはなるが、どんな持ち方でどう撮ってもいいのがデジカメだから。
で、猫を見つけたらまずしゃがみ、カメラのスタンバイ。しゃがんだままカメラを地面スレスレにおろし、液晶モニターを上に向けて猫を狙う。ちょっと視線を上げれば肉眼で、視線を下げればカメラ越しに見られるというのはデジカメならではの楽しさだ。
時にはカメラを右手で固定し、目線と左手で猫を誘いながらシャッターを切ったりもする。ただ、この2機種の欠点は縦位置でのローアングルが撮りにくいこと。構造上、仕方がないので、縦位置で撮りたいときは、画面をあまり見ないで勘で撮ってます。
筆者紹介─荻窪圭
老舗のデジタル系ライターだが、最近はMacとデジカメがメイン。ウェブ媒体やカメラ雑誌などに連載を持ちつつ、毎月何かしらの新型デジカメのレビューをしている。趣味は猫と自転車で、天気がいい日は自転車で都内を走り回りながら面白いものを見つけては撮影する日々。最近の単行本は『デジカメ撮影の知恵』(宝島社新書)。密かに猫動画ポッドキャストも更新中。
*次回は7月24日掲載予定
この連載の記事
-
第865回
デジカメ
4つのカメラを搭載したサムスン電子「Galaxy S24 Ultra」は猫の顔アップもピシッと撮れる -
第864回
デジカメ
”猫撮影の基本”第3弾! 背景やボケ具合をコントロールするとよりイメージどおりの写真が撮れる -
第863回
デジカメ
”猫撮影の基本”第2弾! 広角と望遠の特性を知って使い分けると写真のバリエーションがぐっと広がる -
第862回
デジカメ
構える高さを工夫すると猫写真は大きく変わる! 新年度なのであらためて猫の撮り方ノウハウをご紹介 -
第861回
デジカメ
10年前に撮った猫とまさかの再会! 数年ぶりに出会っていた猫たちの写真をライブラリーから探し出した -
第860回
デジカメ
膝の上で気持ちよさそうにしている猫を親指シャッターやアクロバティックな体勢で自撮り! -
第859回
デジカメ
富士フイルム「X100VI」は発売前から大人気! 歴代「X100シリーズ」で撮った猫写真を集めてみた -
第858回
デジカメ
ぱぱっと設定できて程良い距離感で猫が撮れる! 富士フイルム「X100VI」は楽しい趣味カメラだ -
第857回
デジカメ
噛んだり、テレビを見たり、眠ったり……うちの黒猫ミルならではの瞬間を狙ってみた -
第856回
デジカメ
望遠に強い「OM SYSTEM OM-1 Mark II」+100-400mmレンズで寝ている猫を“どアップ”で撮影 -
第855回
デジカメ
ロゴが「OM SYSTEM」に変わった「OM-1 Mark II」を持って早速猫撮影へ - この連載の一覧へ