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次世代ケータイはHD映像のストリーミングも余裕!?

ノキアシーメンス、次世代通信方式“LTE”のデモを実施

2007年06月24日 14時42分更新

文● 編集部 橋本 優

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シンガポールで現地時間19日から22日まで開催された“CommunicAsia 2007”(関連記事)において、フィンランドのノキアシーメンスネットワークス(Nokia Siemens Networks)社が次世代モバイル通信方式“LTE”(Long Term Evolution)のデモを披露した。

LTEはHSDPA(下り高速回線)、HSUPA(上り高速回線)を含む“HSPA”(3.5G)に続く次世代の通信方式で、“スーパー3G”“3.9G”などとも呼ばれている。下りに“OFDMA”(Orthogonal Frequency Division Multiple Access)、上りに“SC-FDMA”(Single-Carrier Frequency Division Multiple Access)通信方式を採用し、さらに複数のアンテナを使用する“MIMO”(Multiple Input Multiple Output)技術を利用することが可能で、通信速度はダウンリンク100Mbps、アップリンク50Mbpsを実現する。

LTEでHD映像をストリーミング表示

LTEでHD映像をストリーミング表示

デモ環境はIPスループット35Mbpsで、ビットレート30MbpsのHD映像と3ヵ所に設置されたウェブカムのリアルタイム映像を同時に表示。

LTEでは30Mbps前後のビットレート(左)が、HSDPAに切り替えた途端にガクッと落ちた(右)

これをHSDPAに切り替えると、HD映像のトランスレートは1.44Mbpsにまで低下。画像が荒くなり、またウェブカムの映像も小さいものとなった。

映像送信のための設備。上にあるウェブカムの映像も一緒にリアルタイム配信していた

映像送信のための設備。上にあるウェブカムの映像も一緒にリアルタイム配信していた

アンテナ部

アンテナ部

LTEは高速性のほかに、コスト削減が行なえるのも特徴のひとつ。GSMやHSPAなどでは、無線基地局に“BTS”(Base Transceiver Station)や“RNC”(Radio Network Controller)といった無線制御装置が、基幹回線側にも“SGSN”(Serving GPRS Support Node)といった機器が必要だが、LTEはIPパケットのみの通信方式を採用し、音声通話に関してはVoIPで行なうため、これらの機器が不要になるという。

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