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楽天、フュージョン・コミュニケーションズを買収すると発表

2007年06月19日 21時58分更新

文● 編集部 永水和久

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楽天(株)、東京電力(株)、フュージョン・コミュニケーションズ(株)の3社は19日、東京・渋谷のセルリアンタワー東急ホテルで共同記者発表会を開催し、楽天がフュージョン・コミュニケーションズを買収することで合意したと発表した。楽天は東京電力が保有するフュージョン・コミュニケーションズの全株式(54.27%、価額6億7300万円)を取得する。株式の引き渡し期日は7月31日を予定している。買収額は非公表。

フュージョン・コミュニケーションズは2001年からIP電話事業を展開しているが、業績悪化などを理由に親会社の東京電力が売却の方針を打ち出していた。当初はKDDI(株)などの通信事業者への話が進められていたが、高いシナジー効果が望めないなどの理由から交渉が難航していた背景がある。

今回の買収により楽天は、楽天の会員向けサービスにIP電話を取り入れられる、といったメリットがある。一方、フュージョン・コミュニケーションズは、楽天の個人会員約3700万人、法人取引先約27万社に対する事業展開が望める、というメリットがある。

楽天の代表取締役会長兼社長の三木谷浩史氏

楽天の代表取締役会長兼社長の三木谷浩史氏

共同記者発表会では楽天の代表取締役会長兼社長の三木谷浩史氏が、「現在β版で提供している楽天メッセンジャーの正式版では、フュージョンのIP電話網を利用して普通電話網への接続サービスを提供したい。また、050番号を楽天会員に付与することも検討中」と展望を述べた。

フュージョン・コミュニケーションズ買収後のサービス例

フュージョン・コミュニケーションズ買収後のサービス例

また、「将来的に、IP電話やソフトフォンと普通電話の垣根はより低くなって行くと考えている。つまり、オンラインユーザーとオフラインユーザーとの垣根が低くなるということ。そこで、楽天ではオンラインユーザーとオフラインユーザーのコミュニケーションを可能にし、これを利用した新たな経済圏の拡大を図る」とも述べた。

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