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“COMPUTEX TAIPEI 2007”をまとめてチェック! 第10回

【COMPUTEX TAIPEI 2007 番外編】

そうだ台湾新幹線に乗ろう! バスもいいけど電車もね

2007年06月12日 22時45分更新

文● 北村

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見せてもらおうか!台湾新幹線の性能とやらを!


停車駅案内

停車駅の案内

 ここで台湾新幹線についてサラリと紹介しよう。日本の新幹線システムを初めて海外に輸出して造られたのがこの台湾高速鉄道(台湾新幹線)だ。現地では“台湾新幹線”ではなく“台湾高鉄”と呼ぶ。車輌は日本の新幹線700系を改良した700T系。型番の末尾は台湾の“T”だ。日本の700系は、時速300kmを記録する500系よりも速度面では劣るものの、振動や騒音を低減することで乗り心地を格段に向上させている。しかし、台北から高雄までを90分以内で結ぶのが台湾交通局からの条件だったために、速度面の関係から日本の700系をそのまま使用するわけにはいかなかった。そこで700T系では、車両編成を16両から12両に減らし、500系を参考に牽引モーターとブレーキを強化することで時速300kmを実現させた。さらに、台湾の亜熱帯気候に合わせて各車両の空調システムを強化。冷気の流出を抑えるべく、車両間のドアは日本の自動感知型から、ボタンを押すことで自動で開閉するオンデマンド型に変更されている。また、身体障害者用のバリアフリースペースと座席が設けられている点が、日本にはない特徴となる。台湾の交通ルールは右側通行だが、新幹線の技術を導入しているため、列車は日本と同じく左側を走行する。と、細かい違いはあれど、ほとんど日本の新幹線と同じ技術が採用されているのだ。

エコノミークラスの車内。ブルーを基調とした座席の構成は、2+3の1列5座席

座席

シート幅は53.6cm、シートピッチは104cmとなる。この写真を見ていると日本の新幹線と区別がつかない

身障者用スペース

7号車に設けられている身体障害者用のバリアフリースペースと座席。これは日本の新幹線には導入されていない

荷物置き場

各車両には荷物置き場が設置されている。大きなスーツケースで移動する旅行者にはありがたい

ドア開閉ボタン

車両間のドアはこのボタンを押して開閉する。日本と違い自動感知でドアは開かない

ビジネスクラスの車内。座席構成は2+2の1列4座席。エコノミーより1座席少ないため座席はゆったりめ

座席

日本の新幹線のグリーン車同様、フットレストが標準装備されている。座り心地もエコノミークラスとは比べものにならないくらい良い

アームレスト

アームレストには読書灯のスイッチやイヤホンジャックはもちろん、110Vのコンセントまで用意されている

案内板

ドア上部の案内掲示板は当然中国語

デッキ

デッキには自動販売機やトイレが日本と同様に設置されているが、洗面化粧台はない

トイレ

これがトイレ。日本の新幹線とまったく同じだ

身障者用トイレ

7号車には身体障害者用のトイレがある。これは日本の新幹線にはない設備

これは電話ボックスのはずだが……

中には電話が設置されていなかった

車窓

そうこうしているうちに車窓はいつのまにか田園風景になっていた。天気は相変わらずの雨

車窓

改修工事中のお寺?の横をすごい勢いで通り過ぎていく

桃園駅到着

あっという間に桃園駅に到着。ちなみに走行中の列車の乗り心地、振動、騒音、匂いなど、景色以外のすべてにおいて日本の新幹線とまったく同じに感じた

過ぎ去る列車

名残り惜しそうに列車を見送る。台北~桃園間はわずか20分。列車を隅々まで探索するには時間的にやや物足りなかった

台湾桃園国際空港に程近い桃園駅構内。日本の新幹線停車駅と違いとても広い。ここから空港まではタクシーで約250元(約1000円)。台湾新幹線も行ってしまったことだし、これでレポートを終わりにしよう

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