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伊藤理絵の“アフィリエイトの謎” 第4回

アフィリエイターと検索エンジンの“いたちごっこ”

2007年05月30日 00時00分更新

文● 伊藤理絵 (アフィリエイト研究家)

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アフィリエイターの“実験”が検索精度を向上させる!?


 もちろん、すべてのアフィリエイターが内容の薄いスパム的なサイトを作っているというわけでは決してありません。むしろ大きく稼いでいるトップアフィリエイターほど、ユーザーへの利便性の対価としてアクセスを獲得し、それを報酬へと結びつけているのが実情です。

 しかしその半面、アフィリエイトを生業としている人なら検索エンジンの動向は常に気になるもの。そこで本来のアフィリサイトとは別に、実験用のサイトを複数立ち上げているなんて人も多いようです。そうした片手間で技術検証しているサイトで効果があった対策を、少しずつ本サイトにも反映するという考え方ですね。

 検索エンジン側としても、検索アルゴリズムの隙をついたサイトへの対策を講じるほど、結果として検索技術の精度は向上していくわけです。私のように外側から眺めている立場としては、“意地でも上位表示させたい一部の過激なアフィリエイター”のおかげで、検索エンジンの利便性の向上が加速するのであれば、それはそれでアリかな、なんて思ったりもします。


【コラム】SEMに走る現在進行形の激震


 日本語URLブームに続き、今アフィリエイト業界を賑わせているのが“キーワードアドバイスツール”のサービス終了です。


 キーワードアドバイスツールを利用すると、入力したキーワードが前月に何回検索されたのかを調査できます。本連載でも以前に触れましたが、これによってサイトの制作時に、狙ったキーワードが月間何回検索され、検索結果で1位になった場合にどれだけの集客を見込めるのか、そのからどれだけの割合で成約に結びつけられるのかといったシミュレーションが可能でした。

『キーワードアドバイスツール』による月間検索件数のデータ提供は、2007年4月度のデータで終了する。以降はオーバチュアの登録ユーザーのみに検索ボリュームを5段階評価したデータが提供される模様だ


キーワードアドバイスツールは、本来広告主のためのツールなのに、気が付けば利用者の大半はアフィリエイターだった」なんていう冗談もあるくらい、サイト系のアフィリエイターの間では常識的に使われていた必須のツール。それだけに、今後サイト制作時のキーワード選定をどうしたらいいのか、波紋が広がっているようです。


筆者紹介──伊藤理絵


フリーライター。個人でもネットで気軽に稼げるオイシイ話を24時間体制でウォッチング。自分でも参入できそうな話があれば是非あやかりたいと業界事情にだけは詳しくなりましたが、本業が忙しくてなかなか実行に移せない毎日です。



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