6月5日から開催される、アジア最大のコンピューター機器見本市“COMPUTEX TAIPEI 2007”に先駆け、ASUSTeK主催による報道関係者向け内覧会“COMPUTEXプレビュー in Japan”が本日都内で行なわれた。
内覧会では、インテルの最新チップセット“P35/G33”を搭載するASUSTeK製マザーボードを全世界で初めて公開したほか、日本で販売予定の最新マザーボードが数多く展示されていた。
注目は、ゲーマーおよびオーバークロッカー向けに特化したマザーボード“R.O.G.”シリーズの新製品。DDR3メモリに対応した上位モデルの「Blitz Extreme」と、既存のDDR2メモリに対応した下位モデルの「Blitz Formura」の2種類をラインナップしており、どちらも“P35+ICH9R”チップセットを搭載している。
●オーバークロッカー向けマザー“Blitz”
この2製品には数々の新機能が盛り込まれている。主要な機能を列記すると、グラフィックスデータ転送速度のボトルネックを解消する技術“CROSSLINX”テクノロジ、ブロックノイズを防ぐシールドを装備した8chサウンドカード“SupremeFX II”、CPUのモデルナンバーを選択するだけでオーバークロックを実現する“CPU Level UP”、電圧が危険な状態になるとLEDで知らせる“Voltiminder LED”などが挙げられる。また、従来の“R.O.G.”シリーズではI/Oパネル部に取り付けられていたPOSTコード表示LCDが、外付けタイプに変更されている。任意の場所に取り付け可能なため、いちいちPOSTコードを確認するためにケース背面を覗く必要がなくなった。さらにI/Oパネル部には“COMSクリア”ボタンが新たに搭載された。COMSをクリアするためにPCケースを開ける必要がないため、こちらもオーバークロッカーにはうれしい改良といえるだろう。
“R.O.G.”シリーズといえば、ヒートパイプを用いたファンレスの冷却機構が特徴。今回公開された上位モデルの「Blitz Extreme」は、この冷却機構を水冷システムの一部としても使用可能だ。通常はMOS-FET部のフィンで放熱するが、ケース内のエアフローが足りない場合や、オーバークロック時などはファンレスの運用が困難になる場合がある。その場合はチップセット部の突起に水冷用チューブを接続することで、チップセットやMOS-FET部を冷却できるとしている。同社の検証によると、水冷運用時は空冷時に比べ15℃ほど温度が下がり、オーバークロック時は最大27℃の温度低下が確認できたという。
「Blitz Extreme」の主な仕様だが、対応ソケットはLGA 775で、FSBは1333/1066/800MHz。拡張スロットはPCI Express x16×2、PCI Express x1×3、PCI×2、メモリスロットはDDR3 DIMM×4(DDR3-1333/1066/800、最大8GBまで)という構成。オンボードインターフェイスは、Serial ATA×6(ICH9R、RAID 0/1/5/10対応)、eSATA×2(JMicron/JMB363)、IDE×2、ギガビットイーサネット×2、8chサウンド、IEEE 1394×2、USB 2.0×12など。下位モデルの「Blitz Formura」は、メモリスロットがDDR2 DIMM×4(DDR2-1066/800/667、最大8GBまで)で、IDEは×1、eSATAポートは未実装となる。両製品とも発売は6月下旬で、価格は現在のとこと未定とのこと。なお、「Blitz Formura」はTWOTOP秋葉原本店で現在サンプルを展示中だ。
初心者向けの“P5K”シリーズ
他にも、“P35/G33”チップセット搭載マザー“P5K”シリーズ計7製品を展示。こちらは、比較的エンドユーザー向けの製品となっている。全モデルに導電性高分子アルミ固体電解コンデンサを採用し、FSBとメモリクロックの比率のバリエーションを増やす“Super Memspeed”テクノロジや、拡張カードが正常に差さっていない場合にLEDで警告する“AI Slot Detector”をPCI ExpressスロットとPCIスロットに搭載しているのが特徴だ。(「P5K-VM」は“AI Slot Detector”が未実装)。