アニメCDの発売が増えるのは、20日を過ぎてから。これはCDを販売している各社が毎月共通する傾向だ。ただ今月は、4月の番組改編で始まった新番組の主題歌が数多く発売になっている。そんな新作が多い中で、今週の目玉は「らき☆すた」のオープニングテーマ「もってけ!セーラーふく」の発売だ。店頭での販売価格は1200円で、発売はランティス。購入特典として、キャラクターイラストの生写真をプレゼントしているショップもあった。
「らき☆すた」は、昨年秋葉原で流行したアニメ「涼宮ハルヒの憂鬱」を製作した京都アニメーションの新作。原作は美水かがみ氏が、角川書店のゲーム誌やコミック誌で掲載している4コマ漫画だ。女子高生の生活を描いた内容なのだが、主人公の1人である“こなた”がオタクという設定で、ディープでマニアな会話や激しいパロディが話題となっている。また「涼宮ハルヒの憂鬱」のエンディングテーマで流されていた“ダンス”アニメーションがよく動くことでネットの話題になったのと同様に、「らき☆すた」でもオープニングの出来の良さでネット上のファンを惹きつけている。ネットでの反響は、「涼宮ハルヒの憂鬱」と同じものを感じさせる。
この「もってけ!セーラーふく」という曲、歌詞の聞き取りにくいところが多いのも特徴。番組では歌詞が表示されていないため、ファンが歌詞を推測するサイトがネット上のあちこちにできており、なるべく正確なものになるよう少しずつ改変していた。そのためか、店頭でのポップでも「歌詞」をアピールしたものが目立った。
それ以外でも、ショップにより展示の個性があった。まず見かけたのが「めざせオリンコン1位」を書いていたショップ。オリコン加盟店でCDを購入することで順位を上げようという運動で、「涼宮ハルヒの憂鬱」のCDが発売なったときも、サイトでオリコン加盟店をリストアップして購入運動が行なわれたという経緯がある。「もってけ!セーラーふく」でも同様の活動が行なわれており、ショップ側でもアピールに使っていた。またTV本編で、メインキャラクターの1人“つかさ”が口癖のように名前を繰り返していた「バルサミコ酢」を実際に展示して、ファンをうならせるコーナー作りをしているショップもあった。歌っているのが主要キャラクター4人の名義となっていることもあり、キャラクターを全面に出した売り場作りがほとんどだ。