手堅くお買い得な3世代目
性能面以外の要素も整理しておこう。MacBookシリーズは、初代のCore Duoモデルから数えて3世代目となった。初代のMacBookは電源が突然落ちたり、動作中に底面が熱くなるというトラブルも発生していたが、2世代目ではそうした問題もずいぶんと減ってきた。
新MacBookは、5月に発表されたインテルの“Centrino Duoプロセッサー・テクノロジー”(コード名:Santa Rosa)のCPUやチップセットではなく、旧世代のものを採用した。そのためMacフリークからはスペックが目新しくなく“面白くない”という意見も聞かれるが、その一方で、過去の改善が反映してきた、安定感のあるアーキテクチャとも言えるだろう。
しかも従来モデルと比べると、下位モデルのMacBook-2.0GHzホワイトはずいぶんとお買い得感がアップした。CPUのクロック周波数が上がっただけでなく、メモリーが512MBから1GBに、HDDが60GBから80GBに増量されている。そして値段は従来モデルと同じ13万9800円だ。
PowerPC時代のノートと比べると、インテルMacなら、アップル純正のBoot Campや、Parallels Desktopに代表される仮想マシンソフトでWindowsを動かすことも可能になった。
また、リモコンの『Apple Remote』が付属するようになったのもMacBookからだ。Apple Remoteでコンテンツ再生ソフト『Front Row』を起動し、iTunesの音楽を聴いたり、iPhotoのスライドショーを楽しめる。ほかにもPowerPC時代と比べると、iSightを内蔵し、さらにACアダプターの端子部にMagSafeを採用するといったハードの変更点は多々あるのだ。
購入に当たってひとつ悩ましいのがソフト面で、特に次世代Mac OS X“Leopard”の発売を10月に控えているということ。といっても、今まで特に最新OSを追ってこなかった人にとっては、あまり気にすることはないはず。安定した動作のノート型Macを、お得感の高い価格で手に入れて長く使いたい──。そう考える人なら今回の3代目MacBookは“買い”だろう。