日本での出荷台数は横ばいだが……
さて、部門別の売上高を見てみると、ここ4年、日本ではあまりMacの出荷台数が伸びていないように見える。しかし、このグラフでは、直営店やオンラインのApple Storeが国内向けに出荷した結果は反映されていない。これらは地域を問わずワールドワイドの“リテール”に含まれてしまうため、日本人が手にしたMacの数が増えているか、減っているのかは正直分からないのだ。
部門別の売上高と、iPodの出荷台数もグラフにしてみた。2007年第2四半期の日本における売上高は、前年同期と比較すればやや落ちたが、iPodのおかげで3年前から見れば伸びていることが分かる。
ちなみにIDC Japan(株)が3月に発表した、2006年における国内PC市場の実績をまとめたプレスリリースによれば、アップルは2006年に日本国内で32万9000台のパソコンを出荷したという。
同社によれば、日本でMac miniが大ヒットした2005年は36万1000台で、これと比べると2006年は8.9%出荷台数を落としている(参考記事)。台数ベースにおけるアップルの国内シェアは、2006年が2.5%、2005年が2.3%。ちなみに2006年の1位はNECで2868万台(シェア20.1%)、2位は富士通で2504万台(同17.5%)、3位がデルで2033万台(同14.2%)とのことだ。
この好景気はしばらく続く?
さて、今年後半を見てみると、Macの出荷台数がまだまだ伸びる可能性がある。Windows機では、“Santa Rosa”(開発コード名)と呼ばれるインテルの新しいノートマシン用プラットフォームを採用した製品が登場した(参考記事)。Macでも、これに相当するノートマシンが出てくるかもしれない。
ソフトウェアでは、ついにインテルCPUにネイティブ対応となった『Adobe Creative Suite 3』の英語版が発売され、今年後半には新OSとなる“Leopard”も控えている。ハードもソフトも出揃い、今までMac OS 9で仕事をしていたデザイナーなどが、Mac OS Xに乗り換える絶好の時期といえよう。これら買い替え需要を喚起する要素がどれくらい出荷台数に影響を与えるのか、今後の業績報告に注目だ。