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DCI仕様に準拠したデジシネ上映システム

フルHDより4倍細かい“4K”シネマシステムがソニーから発売に

2007年04月25日 16時19分更新

文● 編集部 橋本 優

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ソニー(株)は25日、DCI仕様に準拠した“4K”デジタルシネマ上映用トータルシステムを5月1日に発売する。その発表会を同社本社ビルで開催し、その高精細な映像を報道関係者に披露した。システムの価格は1500万円から。

CineAlta 4K
CineAlta 4K デジタルシネマ上映用トータルシステム

DCI(Digital Cinema Initiative)とは、米20世紀フォックス社などのハリウッド大手映画配給会社7社による業界団体で、デジタルシネマの配給基準を策定している。5月にソニーが発売する『CineAlta(シネアルタ)4K デジタルシネマ上映用トータルシステム』は、このDCIの要求する仕様を満たし、かつ4K(4096×2160画素、4Kは水平4000画素の意味)のデジタルシネマシステムで、DCI準拠の4Kシステムは日本国内では初めての製品化となる。

発売するシステムは、デジタルシネマプロジェクター『SRX-R220/210』、メディアブロック『LMT-100』、スクリーンマネージメントシステム(ソフトウェア)『LSM-100』、RAIDストレージ、シネマサーバー、無停電電源装置などが、幅740×奥行き1395×高さ1535mmの1台のシャーシに収まった形になっている。

CineAlta 4K
メディアブロック『LMT-100』

プロジェクターは『4K SXRD(Silicon X-Tal Reflective Display)』という自社開発の反射型1.55インチ液晶パネルを3個(RGBの基本3原色ごとに1個)搭載しており、この液晶モジュールはフルHD(207万画素)の4倍以上となる885万画素の映像投射が可能となっている。また、心臓部にあたるメディアブロック『LMT-100』は、DCIが規定する上映フォーマット“DCP(Digital Cinema Package)”の入力が可能。DCI方式の映像などをリアルタイムでデコードして上映できる。

会場では米ソニー・ピクチャーズエンターテインメント社の映画“スパイダーマン2”のワンシーンなどが上映されたが、フルHDとは明らかに異なるきめ細かさに、報道陣も注目していた。ちなみに、記者の個人的印象は、建物の細かい彫刻の表現や、山頂から眺める景色の繊細さなどに心揺さぶられるものがあった。

医療分野なら、毛細血管も肉眼で見るよりよく見える

CineAlta 4K
ソニー コーポレート・エグゼクティブ EVP B2Bソリューション事業本部の大木 充氏

発表会では、同社コーポレート・エグゼクティブ EVP B2Bソリューション事業本部の大木 充氏が登壇。大木氏はデジタルシネマが高画質であることはもちろん、撮影現場ですぐに撮った映像を再生できることや、フィルムを使わないことによるコスト削減などを挙げ、デジタルシネマ制作の利点を強調した。その上で4Kについては、「(普及の意味では)HD自体がSDの領域に来ている。私たちはその上を目指す」とし、4Kが求められる市場について紹介。特に医療分野については「(毛細血管などが)肉眼で見る以上に、はるかによく見えますから」とし、「メディカルの世界に間違いなく入っていく」と語った。

ソニーマーケティング執行役員の林 和義氏
ソニーマーケティング執行役員の林 和義氏

また、ソニーマーケティング(株)の執行役員の林 和義氏は、映画館などデジタルシネマ用スクリーンの普及度についての状況を説明した。全世界には16万ヵ所に映画用スクリーンがあり、そのうち日本には3062ヵ所にスクリーンがある。このうちデジタル上映が可能なのは約70程度で、さらにそのほとんどは“2K(2048×1080画素)”のDLPプロジェクターが占めるという。

日本におけるデジタルシネマスクリーンの割合
日本におけるデジタルシネマスクリーンの割合

同社は2005年に4Kプロジェクター『SRX-R110/105』を製品化しているが、まだ利用しているのは6ヵ所程度しかないという。発表会後の質疑応答で数値目標について問われた同氏は、2010年までに4Kプロジェクターを1000ヵ所にまで拡大したい考えを示した。

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