(株)キュー・テックは20日、字幕が付いていないDVDに字幕を付けて再生できる聴覚障害者向けウェブサービス“web-shake(ウェブシェイク)字幕システム”において、(株)角川書店のアニメDVD『時をかける少女』の字幕を本日配信開始したと発表した。ユーザー登録を行なえば無料で利用できる。
web-shake字幕システムは、同社のウェブサイト“web-shake 字幕をつけ隊!”で公開されている、ウェブブラウザー上で動作する(Shockwaveを利用)DVDプレーヤーでパソコンの光ドライブに入れた市販のDVDを再生することで、字幕がついた状態で鑑賞できるもの。まず、ウェブサイトで視聴したいDVDを選択すると、そのDVD専用のプレーヤーが起動する(プレーヤー自身はDVDのタイトルを確認しない)。その後、DVDをパソコンの光ドライブにセットして再生ボタンを押すと、DVDの再生が始まるとともに、字幕が表示されるようになっている。字幕表示では、キャラクターごとの文字の色分けもされている。なお、無料で提供するサービスのため、視聴の際、別ウインドウで広告が表示されるほか、本編開始前にも広告が表示される。
同社では2006年12月に同サービスを開始し、現在では『時をかける少女』を含め、角川書店・角川映画(株)・キングレコード(株)などの全20作品の字幕配信を行なっている。各作品の字幕は著作権団体と包括契約を結び、送信可能化権を取得したうえで配信を行なっているという。今後も同サービスに対応する作品を増やしていく予定としており、同社に寄せられた字幕作成のリクエストが多いものから、順次すべてのメーカーのDVDを対象に交渉を行なっていくとしている。
対応OSおよびウェブブラウザーは、Macromedia Shockwave Player 10以降が対応するOS/ウェブブラウザーとしている。