このページの本文へ

30人までに同報できる“ピクチャーメール”と、2GBまで登録可能な“ピクチャーバンク”

ニコン、『COOLPIX S50c』のインターネット連携機能“COOLPIX CONNECT”を銀座でアピール

2007年04月03日 19時11分更新

文● 編集部 佐久間康仁

  • この記事をはてなブックマークに追加
  • 本文印刷

『COOLPIX S50c』

『COOLPIX S50c』

(株)ニコンは3日、東京・銀座のG-Zone銀座にプレス関係者を集め、2月に発表した無線LAN対応のコンパクトデジタルカメラ『COOLPIX S50c』の発売(今月予定)と同時に、ユーザー向けに提供予定のインターネット連携サービス“COOLPIX CONNECT”(クールピクス コネクト)について、記者説明会を開催した。

COOLPIX CONNECTは、COOLPIX S50cの無線LAN機能を活用して公衆無線LANや家庭内の無線LANアクセスポイントなどから、パソコンを介さずにインターネットの同社サービス“ピクチャーメール”と“ピクチャーバンク”を利用できるというもの。

COOLPIX CONNECTのサービス概要

COOLPIX CONNECTの2つのインターネット連携サービスの概要

ピクチャーメールは、S50cにあらかじめ登録、もしくは逐次入力した30人までの相手に撮影した結果を見せられるというもの。メールはHTML形式で作成され、最大3枚のサムネイル画像を添付(インライン表示)して送信される。より大きな画像や添付の3枚以外の写真を見るには、メール内の画像にリンクされているURLから参照する必要がある。なお、同メールの参照・閲覧にはパソコンとウェブブラウザー、インターネット接続環境が必要で、携帯電話では利用できない。この点については、将来の機能拡張を検討しているとのこと。

ピクチャーメールのサンプル

ピクチャーメールのサンプル。受信者には3枚のサムネイル画像と、ほかの画像を見るためのURLがHTML形式のメールで送られる

ピクチャーバンクは、撮影済みの画像をS50c本体から公衆無線LANや家庭内LANの無線LANアクセスポイント経由でアップロードして、特定のユーザー向けに公開できるフォトストレージサービス。アップロードした画像は、カメラ内に残す/消すの選択ができるほか、残した場合でも画像データにアップロード済みのマークが付き、重複してピクチャーバンクに登録しないよう工夫しているという。保存期間は、サービス提供中(無制限)で、容量は2GB。同社によると出荷時設定でも1000枚以上の画像を登録可能としている。

ピクチャーバンクのサンプル

ピクチャーバンクのサンプル。現在日本語サービスの準備中で、画面は開発中のもの

S50c本体には、近辺にある無線LANアクセスポイントの検出と接続のための簡易インターフェースが用意されているだけで、ウェブブラウザーは持たない。このため、対応する公衆無線LANサービスは当初、“ホットスポット”(エヌ・ティ・ティ・コミュニケーションズ(株))と“BBモバイルポイント”(ソフトバンクテレコム(株))の2つ。BBモバイルポイントは、S50cユーザー向けに1年間無料で利用できるキャンペーンを発売と同時に行なう。

ホイール型ボタンで文字入力

10キーもタッチパネルも持たないが、ホイール型ボタンで文字入力が可能

送信先のアドレスの入力や、SSID/WEPキー、ID/パスワードなどの文字入力については、S50cの背面にあるホイール型のボタンを使う。最初に文字種の選択、次に文字の選択をホイールを回すことで行ない、中央の決定ボタンで入力していく。一度登録しておけば、2回目以降は同じアクセスポイントや送信先を選択するだけで済む。また、パソコンと接続して事前に送信先を入力しておくことも可能だが、最大30件までしか登録できないため、新しい相手に送る場合は、1件ずつ削除して追加する必要がある。

ニコンの無線LAN対応コンパクトデジタルカメラの変遷

同社の無線LAN対応コンパクトデジタルカメラの変遷。当初はパソコンやプリンターへの接続(アドホック)機能を提供していたが、S50sではこの機能が省略されて、新たにインターネットと連携したサービスを充実させている

同社では、メールサービスを米国/欧州で先行して昨年末に行なっており、これが好評だったことから日本でもS50cの発売に合わせて開始したと背景を説明する。さらに、北米では他社のフォトストレージサービスとの連携も図っていて、国内でも同様の動きについては検討中と答えた。

なお、COOLPIX CONNECTはカメラ1台ずつに割り当てられた固有番号(ID)によってひも付けられており、2台目以降を購入した場合は2つ以上のサービスを受けることができる。また、ピクチャーバンクはユーザー同士で写真の共有(相互参照)も行なえるため、家族で数台所有している場合には、2GBを超えるフォトストレージとして利用することも可能だ。



同社では本サービスを中心に、“カメラを使う楽しみ”を広げるサービス展開を推進する予定で、COOLPIX CONNECTも今後はSNSやブログへの接続機能、携帯電話機などパソコン以外のデバイスでの参照・閲覧機能、コミュニケーションを広げるための使い勝手の向上、などを検討している。

カテゴリートップへ

注目ニュース

ASCII倶楽部

プレミアムPC試用レポート

ピックアップ

ASCII.jp RSS2.0 配信中

ASCII.jpメール デジタルMac/iPodマガジン