ユビキタスコンピューティング技術の標準化・推進団体である“T-Engineフォーラム”は28日、8bitや16bitの小規模CPUを対象としたリアルタイムOS“μT-Kernel(マイクロティーカーネル)”の公開を同日付けで開始すると発表した。
“μT-Kernel”は、32bit以上のCPUに対応したリアルタイムOS“T-Kernel”を元に、テレビ、エアコン、自動車のメーターなど小型の組み込み機器向けに開発されたOS。小型の組み込み機器で利用しやすいように、プログラムの動的ロードなどの拡張機能や、MMUを必要としない設計にするなどの仕様の見直しを図っている。また、ハードウェアに依存する部分を明確に分離して、さまざまなCPUへ容易に移植できるようにしたという。
μT-Kernelのライセンス方法は、新たに“T-License”というライセンス契約に基づき行なわれる。T-Licenseは、同フォーラムが配布しているμT-Kernelの再配布を許諾するほか、会員が希望する場合、ソースコードの利用義務を免除する規定を盛り込むなど、組み込み機器を開発する際に利用しやすくしている。