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「更新期限から1ヵ月は猶予期間として利用可能」

シマンテック、統合セキュリティーサービス“ノートン 360”の記者説明会を開催

2007年03月26日 20時23分更新

文● 編集部 若林健太

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シマンテック(株)は26日、同社が6日に発表した統合セキュリティーサービス“ノートン360”の記者説明会を東京・渋谷区の同社 渋谷営業所で開催した。

“ノートン360”は、ウイルス/スパイウェア/侵入者からのパソコンの保護や、フィッシングサイトによる個人情報流出の防止、写真/音楽/文書などのファイルのオンラインストレージなどへのバックアップ、パソコンのメンテナンス(不要な一時ファイル/インターネット閲覧履歴の削除、HDDの最適化など)を一括して行なえる統合セキュリティーサービス。パソコンにインストールするソフトウェアと、データ更新/オンラインストレージなどを含むオンラインサービスの組み合わせによって提供されるのが特徴となっている。6日に行なわれた記者発表会において、“ノートン 360”に含まれる各機能の概要やサービスの提供形式などが発表されていた。

同社では、6日の発表会の補足説明や、発表以降に寄せられた質問に回答することで“ノートン 360”に対するユーザーの理解を深めてもらうため、今回の説明会を開催したという。説明会では製品概要について改めて説明が行なわれたほか、発表会では詳細が明らかにされていなかったサブスクリプション(更新)サービスについての説明が行なわれた。

記者説明会には、シマンテック シニア リージョナル プロダクト マーケティング マネージャの風間 彩(かざま あや)氏が出席した。

シマンテック シニア リージョナル プロダクト マーケティング マネージャの風間 彩氏

シマンテック シニア リージョナル プロダクト マーケティング マネージャの風間 彩氏

風間氏は“ノートン360”のサブスクリプションの流れなどについて説明し、ユーザーが期限までに余裕を持って更新が行なえるように、更新期限の30日前からプッシュ型の警告を発するとともにメイン画面に期限の案内を表示するとした。また期限までに更新を行なえなかったユーザーへの配慮として、更新期日から30日間は猶予期間として、更新手続きを行なわなくてもサービスの利用を可能にしたと述べた。2GBのオンラインストレージに保存したデータも、更新期限後30日までは保存される。また追加オンラインストレージについては、“ノートン360”の利用開始日ではなく追加オンラインストレージの利用開始日から1年間(および猶予期間の1ヵ月)はデータが保存されるため、“ノートン360”そのものが更新期限切れで利用できなくなった場合もデータの保存は行なわれるが、保存されたデータにアクセスするには“ノートン360”本体のサービスを利用できる状態である必要があるとした。

“ノートン360”のサブスクリプション

“ノートン360”のサブスクリプション

風間氏は、利用期限が切れる前に自動的に契約を更新するサービス“ノートン・オンゴーイングプロテクション(更新サービス期限自動機能)”についても触れ、“ノートン・オンゴーイングプロテクション”を利用すれば、利用期限の約1~2ヵ月前に電子メールで通知するととともに、更新サービス延長料金が自動的にユーザーに課金され、ユーザーが更新手続きを行なうことなくサービスが継続して利用できるとした。“ノートン・オンゴーイングプロテクション”が利用できるのは、2006年12月23日以降に同社のオンラインストア“シマンテックストア”で、ダウンロード版をクレジットカードで購入したユーザーのみとなっている。

“ノートン・オンゴーイングプロテクション”

“ノートン・オンゴーイングプロテクション”

その後行なわれた質疑応答では、“ノートン360”と、ウイルス対策ソフト『Norton AntiVirus(ノートン・アンチウイルス) 』やフィッシング対策ソフト『Norton Confidential(ノートン・コンフィデンシャル)』、バックアップソフト『Norton Ghost(ノートン・ゴースト)』など個別の製品群との機能差の一覧表などは公開しているのか? という質問が出された。それに対して風間氏は、「“ノートン360”と個別の製品群の機能差について、一覧などは公開していない。“ノートン360”はセキュリティーに必要な機能、特に一般のユーザーにとって絶対に必要だと思われる機能が総合的に入っているというスタンスであるためだ。例えば“ノートン360”では写真など個別のファイルがバックアップでき、パソコン全体のバックアップは行なえないが、これは一般のユーザーに一番多いニーズは写真などの保存だということが独自調査により明らかになったからだ」と説明した。

利用期限に関する質問では、30日間の猶予期間に契約の更新を行なった場合、次の1年間の契約はもともとの有効期限から1年間なのか、更新を行なった日から1年間なのか? という質問に対し、風間氏は更新を行なった日から1年間であると答えた。ただし猶予期間中は利用できる機能に制限がかかる可能性があり、同社では詳細について米シマンテック社に確認を行なっている段階であるとした。

また“ノートン360”の利用と追加オンラインストレージの利用を別々の日に始めた場合で“ノートン360”の利用期限が先に来てしまった場合、2GBぶんのデータが先に消えてしまうのか? という質問には、ユーザー側で最初の2GBおよび追加オンラインストレージにどのデータを保存するかを選択することはできないため、“ノートン360”の利用期限と猶予期間が過ぎた場合、2GBぶんのデータが無作為に抽出され消えてしまうとした。

そのほか、フィッシングサイト対策のブラックリストはどこのものを使用しているのかという質問には、ブラックリストの詳細は公開していないとした。

“ノートン 360”の価格は、パッケージ版の“標準パッケージ”が1万290円、ダウンロード版が8190円。“標準パッケージ”は1ライセンスで3台までのパソコンにインストールできる。価格には1年間のソフト使用権利とデータ更新サービス、2GBのオンラインストレージの利用料が含まれており、それ以降は1年ごとに契約を更新するサブスクリプション形式となっている。契約の更新料は1年間で7875円。オンラインストレージの容量を有償で追加することも可能で、料金は1年間で5GBが3780円、10GBが6300円、25GBが8820円、100GBが3万5280円。ソフトウェアの対応OSはWindows Vista/XP。

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