日本SGI(株)は23日、同社が推進する企業向けのコンテンツ総合マネージメントソリューション体系“SiliconLIVE!(シリコンライブ!)”の販売促進施策として、ショールーム“SiliconLIVE! SQUARE(シリコンライブ!スクエア)”を同日付けで開設したと発表した。東京・恵比寿の日本SGI本社で記者説明会が開催された。
“SiliconLIVE!”は、同社が企業向けに展開しているコンテンツ総合マネージメントソリューション体系。デジタルコンテンツの制作/編集、コンテンツの管理/保存、配信、著作権管理、セキュリティー、コンテンツを閲覧/表示するインターフェースの6分野においてシステムやコンサルティングサービスなどを提供するのが特徴。今回開設されたショールームでは、6分野の1つであるインターフェースに焦点を当て、プレゼンテーションソフトウェア“VizImpress enVision”のデモを実施したり、顧客がタッチ&トライを行なえるようにするという。
“VizImpress enVision”は、複数のハイビジョンレベルの動画やFlashコンテンツ、静止画などをXMLで同時に表示したり、タッチパネルで拡大縮小したりできる対話型のプレゼンテーションソフトウェア。専用フォーマットへのコンテンツの変換や素材のレイアウト、映像効果のデザインなどを編集ソフトで行なえるため、プログラミング不要なのが特徴。
同社では“VizImpress enVision”を中心にコンテンツインテグレーションビジネスの強化を図るとしており、特にインタラクティブデジタルサイネージ(双方向デジタルサイネージ)の市場に進出したいとしている。“SiliconLIVE! SQUARE”は、それに向けた施策の一環として、ビジネスにおける“VizImpress enVision”の利用シーンを体験できるようにしたものという。
記者発表会には、日本SGI SiliconLIVE事業推進本部長 執行役員の斉藤智秀(さいとう ともひで)氏とSiliconLIVE事業推進本部 副本部長の森田 茂(もりた しげる)氏の2名が出席した。
はじめに斉藤氏が挨拶を行ない、「“SiliconLIVE!”は自動車の販売店や住宅系の販売などの業種に展開しているほか、金融業界からも引き合いをもらうなど、新しいマーケットにも提案活動を行なえる状態になっている。中でも“SiliconLIVE!”の1つである“VizImpress enVision”に関しては、キヤノンマーケティングジャパンと代理店契約を結んだほか、シャープとも共同マーケティングを全国で展開しており、パートナーと一緒に大きくビジネスを展開していく準備が整った。そこでこれらのソリューションをお客さまに見ていただく機会として、この“SiliconLIVE! SQUARE”というスペースを作った」と語った。
続いて森田氏が“SiliconLIVE! SQUARE”の概要説明をデモを交えながら行なった。森田氏は“SiliconLIVE! SQUARE”について、「“SiliconLIVE!”のソリューションのうち、“見せる”部分にフォーカスしている。その理由としては、お客さまが一番興味があるのは、何ができるのか、どういうふうにコンテンツを見せられるのかというインターフェースの部分だからだ。それを見てもらえる、そしてどうせなら実際に触って体験してもらえる場として、ディスプレーやハードウェアも設置した」と説明した。また「見せる部分をビジネスに導入してもらうことでコンテンツが集まり、さらには配信やアーカイブ、セキュリティーなどのリクエストにつながっていく。インターフェースから始めて、すべてのビジネスを取りにいく形を考えている」と、“SiliconLIVE! SQUARE”が“SiliconLIVE!”全体に及ぼす効果への期待を語った。
森田氏は“VizImpress enVision”のデモとして、タッチパネル式の65インチ液晶ディスプレーに約300点の静止画/動画を同時に表示し、それをクリックして拡大表示するデモや、新聞を模したコンテンツでページをめくったり、画面を拡大縮小したり、画面に赤線を入れるデモなどを行なった。
“SiliconLIVE! SQUARE”には液晶ディスプレーのほか、空間センサー(人体から発する熱を赤外線で感知するセンサー)を天井に設置したガラス面“ガラスウォール”に映像を映し出し、空間センサーで指の動きを検知することでタッチパネル式のディスプレーと同じように画面操作が行なえるシステム(システムの名称は検討中としている)も設置されている。同社ではショーウインドウなどでの利用を考えているという。なお同システムは近日製品として発表される予定としている。