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ぶいぴーえぬ

VPN

2007年02月20日 23時08分更新

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2007年02月20日 23時08分更新

ぶいぴーえぬ

VPN

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■VPNとは?

 VPN(=Virtual Private Network)とは、仮想プライベートネットワークと呼ばれるネットワークの接続技術、ネットワークサービスのこと。通信キャリアの通信回線やインターネットなどを利用しながら、専用通信回線のように使える。すでにある通信回線を利用するため、専用通信回線よりも低コストで導入できる。

  • ネットワーク


 

詳細解説

低コストで専用通信回線の機能を実現

 VPNとは、通信の拠点間接続サービスのことを指し、企業内LANを通信キャリアと呼ばれる通信事業者が持つ通信回線を利用して、相互に接続するネットワークサービスのことである。

 かつては、重要なデータの送受信のために専用通信回線が導入されていたが、距離や回線速度、接続先の数によってコストが高くなってしまう問題点があった。しかしVPNの場合、通信キャリアの通信回線を利用するため、わざわざ専用通信回線を導入する必要がなく、低コストで拠点間接続が可能になる。これにより通信キャリアが提供する通信回線には、利用している企業のデータが混在して流れることになるが、データは、認証や暗号化で厳重に保護、管理されるため、混信や漏洩、盗聴などの危険性は低い。

VPN1
すでにある道路の地下に道路を敷くことでプライベートな道路として利用できる。VPNはすでにある通信回線を仮想的に専用通信回線のように利用できるサービス。

VPNの種類 「IP-VPN」と「インターネットVPN」

 通信キャリアが提供する通信回線を使ったネットワークの拠点間接続サービスであるVPNの事を“IP-VPN”(=Internet Protocol VPN)と言う。IP-VPNは、MPLS(Multi Protocol Label Switching)という技術をベースにしており、ネットワーク上を流れるIPパケットという個々のデータにルータがラベルを付与することで、ユーザや送り先を識別する。これにより、複数の企業が使用する通信回線であっても混線することなくデータのやり取り可能となっている。

VPN3
ラベルが付与されたIPパケットによって指定の場所にデータが送り届けられる。

 また、通信回線にインターネットを利用する“インターネットVPN”も登場しており、通常のVPNサービスよりもさらに低コストで導入できる。しかし、多くの人が利用するインターネットを使うため、セキュリティや通信品質の確保は、通信キャリアの通信回線を利用するよりも困難。しかし、インターネットVPNの導入の際、端末側は特殊なアプリケーションソフトを用意する必要がなく、また、外出先からでも社内LANアクセスもできるというメリットがある。

 インターネットVPNは、認証と暗号化によってデータの送受信を行なう。“IPSec”“PPTP”“L2TP”“SSL-VPN”などの様々なプロトコルが登場しているが、一般的なものはIPSecやPPTPである。

VPN4
インターネットを使用している以外は他のVPNと同じである。

 IPSecやPPTP が主に利用されるインターネットVPNによるデータ通信には、送信先アドレスなどの制御情報を含んだ“パケット”と呼ばれるデータに対して“トンネリング”という暗号化がなされる。トンネリングとは、データのやり取りの際に、パケットに新しいヘッダを加えてカプセル化し、データを守る技術である。

VPN2
VPNでのデータ通信は、トンネリングとパケットの暗号化によって高い安全性を得ている。
 

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