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マイクロソフト、SQL Server 2005 Service Pack 2を2月13日に提供開始

2007年02月07日 18時00分更新

文● アスキービジネス編集部

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マイクロソフトは、データベースプラットフォーム「Microsoft SQL Server 2005 Service Pack 2」を2月13日より提供を開始する。また同システムが持つ「データマイニング」機能をExcel 2007から利用可能とする「Microsoft SQL Server 2005 Data Mining Add-ins for Office system」も同日より提供開始される。

高成長を続けるMicrosoft SQL Server

 マイクロソフトは、データベースプラットフォーム「Microsoft SQL Server 2005 Service Pack 2」を2月13日より提供を開始する。マイクロソフト サーバープラットフォームビジネス本部 本部長の五十嵐光喜氏は、SQL Serverが1994年のリリース以来、年平均20%という高い成長率を持続していることを発表し、高成長の理由を(1)大規模システムでの事例急増、(2)ハイパフォーマンス、(3)Windows Server導入の増加、(4)セキュリティ(2年連続で脆弱点ゼロ)の4点を挙げた。

マイクロソフト サーバープラットフォームビジネス本部 本部長 五十嵐光喜氏

マイクロソフト サーバープラットフォームビジネス本部 本部長 五十嵐光喜氏

 SQL Server 2005 Service Pack 2は、多くの新機能をサポートしたニューバージョンとなる。主な新機能は以下の通りだ。

  • データベースエンジンのクエリー性能強化
  • 可変長の十進型データの採用(データ容量の削減が可能)
  • 複数サーバの管理者の負担を軽減するメンテナンス機能強化
  • レポーティグサービスの強化

 SQL Server 2005 Service Pack 2の提供にあわせて、Windows Mobileを搭載したPDAやスマートフォンなどで利用可能なSQL Server 2005 Compact Editionの提供も開始される。Compact Editionでは最小でメモリ2MB、ストレージ5MBの環境にインストール可能で、従来のSQL Server Mobile Editionの後継に位置付けられる。

Excelでデータマイニング! Microsoft SQL Server 2005 Data Mining Add-ins for Office system

 SQL Server 2005 Service Pack 2の最大の目玉と言えるのが、「Microsoft SQL Server 2005 Data Mining Add-ins for Office system」だ。これは、SQL Server 2005 Service Pack 2が備えるデータマイニング機能を、2007 Office system、特にExcel 2007から利用するための仕組みで、このアドインを追加することで、ユーザーはデータベースを意識することなく、専門家顔負けのデータ分析を実行可能となる。

 マイクロソフト サーバープラットフォームビジネス本部 シニアプロダクトマネージャの斎藤泰行氏は「これまでのデータマイニングは、実作業に入る前の事前作業に手間がかかっていた」と語る。実際「どのようなアルゴリズムを用いるかの考察」、「マイニングモデルの構築」、そして「構築したモデルの検証」といった事前作業が必要で、しかもこれらの作業はSIベンダー、コンサルタントの範ちゅうであり、コストもかかっていたという。

マイクロソフト サーバープラットフォームビジネス本部 シニアプロダクトマネージャ 斎藤泰行氏

マイクロソフト サーバープラットフォームビジネス本部 シニアプロダクトマネージャ 斎藤泰行氏

 SQL Server 2005 Data Mining Add-insは、2007 Office systemに含まれるExcel 2007(またはVisio 2007)をフロントエンドとして、SQL Server 2005 SP2のデータマイニング機能にアクセスするための仕組みだ。SQL Server 2005 Data Mining Add-insを用いると、これまでデータマイニングに必須だった事前作業が一切不要となる。また、実作業もExcelのシートとしてデータを用意するだけで、明示的にデータベースへの入力を行なう必要さえない。

 ユーザーは、目的のデータが含まれるExcelのファイルを開いたのち、2007 Office systemの新しいインターフェイスであるリボンに追加された「分析」リボンから、「予測」、「シナリオ分析」といった目的のボタンを押すだけで自動的にデータがSQL Server 2005 SP2に送られ、結果が得られる。実際に使用するユーザーは、データベースが存在することも意識せず、あたかもExcel 2007に新たな機能が追加されたと思うだろう。

Excel 2007のシート(左)でもデータの傾向はある程度つかめるが、「予測」を行なうことで、将来のデータを予測できる(右、点線部分)

 五十嵐氏は、「数値を含むデータを扱う際に、Excelを使っていない企業はない。そのExcelから直接データマイニングを行なえるのが大きな利点」と語った。

 SQL Server 2005 Service Pack 2、SQL Server 2005 Compact Edition、SQL Server 2005 Data Mining Add-ins for Office systemの3点は、いずれも2007年2月13日からマイクロソフトのサイトよりダウンロード可能となる。

 価格はSQL Server 2005 Standard Edition Service Pack 2が31万3000円(5CAL付き、参考価格)など、SQL Server 2005 Compact Edition、SQL Server 2005 Data Mining Add-insは無料。SQL Server 2005 Data Mining Add-insの利用には、2007 Office system(Excel 2007)とSQL Server 2005のStandard EditionまたはEnterprise Editionが必要となる。

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