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約1年ぶりの登場となるトラックボール搭載Let's note

Let's note PRO A3 マイレッツ倶楽部オリジナルモデル

2002年03月19日 00時00分更新

文● 編集部 内田泰仁

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ベテランノートユーザーの中には「松下のLet's noteと言えばトラックボールがトレードマーク」という認識の人も多いかもしれないが、薄型ノートが人気を集めているこの2、3年で、薄型化に限界のあるトラックボールモデルは松下ですら減少しており、1999〜2000年は店頭モデルなし、2001年は春に1モデル発表されただけとなっていた。トラックボールファン(そして古くからのLet's noteファン)には厳しい風が吹く昨今だが、この3月、約1年ぶりとなる待望のトラックボール搭載機として、オンライン販売/法人向け用モデル「Let's note PRO A3(CF-A3R8WXS/CF-A3R8W2S)」および店頭販売用モデル「Let's note TB(CF-A3R8CXR)」が発売される。基本スペックは両機とも共通だが、今回は購入時にカスタマイズが可能なオンライン販売モデルにスポットを当てて紹介する。

オンライン販売モデル限定で
無線LAN、H”INの追加が可能

本体左側面に取り付けられた無線LANのユニット。形状はLet's note A2のH”INユニットとほぼ同じで、無線LANユニットの電源ON/OFFが可能。

Let's note PRO A3は、2001年秋に発売されたB5ファイルサイズノート「Let's note PRO A2/Let's note A2」の後継機種にあたり、ポインティングデバイス以外の外観デザインはA2をそっくりそのまま引き継いでいる。ただし、店頭モデル「Let's note A2」の大きな特徴のひとつであったH”INは、Let's note PRO A3のスタンダードモデルとLet's note TBではH”INは省略された。
 とはいえ、Let's note PRO A3については、無線LAN(IEEE802.11b)またはH”IN(64kbps通信対応)を購入時に組み込むことができ、個人ユーザーが無線LANまたはH”IN内蔵モデルを購入したい場合には、松下のオンラインショッピングサイト「パナセンス」内のLet's noteシリーズ取り扱いページ「マイレッツ倶楽部」で購入することが可能だ。今回評価した製品は無線LAN機能内蔵モデルで、本体左側面後方に電源スイッチ付きのアンテナユニットが取り付けられている。Let's noteシリーズは古くから「モバイル性能」を重視しており、オンライン販売モデル限定のみではあるが最近のモバイルPCの重要トピックスである無線LAN機能に対応した点は非常に魅力的だ。

1年ぶりに採用された光学式トラックボール。センサの改良により薄型化が進み、以前のトラックボール搭載モデルよりも4.5mm薄い本体サイズに納まっている。

約1年ぶりにLet's noteに搭載された光学式トラックボールは、本モデルのために独自の改良が加えられている。従来のトラックボールユニットでは、ボールの動きを感知するセンサが真下方向に取り付けられていたが、本機のユニットでは斜めに取り付けられており、これによってユニット全体の高さを若干削減されている。トラックボール搭載ノートは本体の薄型化が難しかったが、2001年に発売されたトラックボール搭載機「Let's note B5」では33.4mmだった本体の厚さが、本機では28.9mm(前部)〜31.5mm(後部)へと薄型化されている。トラックパッドを搭載した前モデル(24.7mm〜31.5mm)には及ばないまでも、トラックボールを搭載しながら本体の厚さをここまで絞ってきたという点は高く評価したい。
 センサの取り付け角度が変わったとはいっても操作性はもちろん従来とまったく変わらず、マウスポインタの動かしやすさは相変わらずだ。ノートPCのポインティングデバイス(タッチパッドなど)はマウスに比べると使いにくいと感じている人は、ぜひ1度トラックボールでの操作を体験していただきたい。

 基本的なスペックは、外観と同様にA2を元にパワーアップしたものとなっており、主な変更点はCPUが超低電圧版Mobile Pentium III-M-700MHz(前モデルは同600MHz)、メモリは128MB(同じく64MB)、HDDは30GB(20GB)。このほかはLet's note A2から変わらず、液晶は11.3インチ(1024×768ドット/フルカラー表示)、ビデオチップはSilicon MotionのLynx 3DM+、FDDはUSB接続(オプション)、などとなっている。拡張スロットは、従来のPCカードスロットに加えて、SDカードスロットが1基追加された。このSDカードスロットは、特定のカードの着脱によりシステム起動(BIOS画面またはWindowsのログイン)の制限をかけられるセキュリティ機能にも対応している。無線LANまたはH”IN以外の通信機能としては、10BASE-T/100BASE-TXの有線LANポート、56kbpsモデム、携帯電話およびPHS用の通信ポート「ワイヤレスコムポート」(携帯電話やPHSとの接続ケーブルは別売り)を装備する。

本体左右側面および前面。左右側面のレイアウトはLet's note A2と共通だが、本体前面にはSDカードスロットが新たに設けられた。

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