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【2007 CES Vol.18】

編集部員の物欲を刺激したアイテムは?――「CESで見つけたこれが欲しい!」

2007年01月13日 00時00分更新

文● 編集部 小西利明

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11日(現地時間)に閉幕した“2007 International CES”では、多種多様なデジタルガジェットやデジタル家電が所狭しと並んでいて、デジタルガジェット好きの物欲を刺激しまくっていた。。そんなCESの出展品の中から、ASCII24編集部スタッフと(株)アスキー取締役の遠藤諭の物欲を特に刺激した、「俺はこれが欲しい!」というアイテムをピックアップし、そのアイテムの何が物欲を刺激したかを語ってもらった。

なお、選んだアイテムはあくまで、「自分で買える程度の金額(と思われる)のもの」に限定している。よって「パナソニックの103インチ・フルHDプラズマTVが欲しい」といった、財力を度外視した選択は却下とした。

東芝のR400に一目惚れ! 編集部:小西

『Portege R400』。タブレット機能、UWB通信機能、Core Duo搭載で重さ1.72kgと、非常に充実した機能を誇るノートだ。値段が2599ドルと高いのが……

『Portege R400』。タブレット機能、UWB通信機能、Core Duo搭載で重さ1.72kgと、非常に充実した機能を誇るノートだ。値段が2599ドルと高いのが……

Windows Vista世代のノートパソコンを物色していた筆者が虜になったのが、(株)東芝の米国法人が発売する『Portege R400』である。ビル・ゲイツ氏の基調講演でも言及されたR400は、いわゆるコンバーチブル型のタブレットPCであるが、特徴はそれだけではない。

本体前面にはVistaの“Sideshow”機能に対応した1行ディスプレー“Toshiba Edge Display”を搭載。受信メールの通知表示が可能となっている。本体の液晶ディスプレーは、LEDバックライト採用の薄型ディスプレーで、12.1インチワイドサイズ、WXGA(1280×800ドット)の解像度を持つ。ワイド液晶好きの筆者には、これも嬉しい点だ。

無線LAN機能やBluetooth 2.0+EDRといった機能を内蔵しているのはもはや当然だが、R400はさらに、UWB(Ultra Wide Band)に対応した無線通信機能まで内蔵している……らしい。“らしい”と言うのは、会場の説明員は「内蔵している」と言っていたのだが、同社ウェブサイトでのスペック一覧には、UWBについての記述がないためだ。R400と組み合わせる“ワイヤレスドック”の商品化が2007年第2四半期と本体より遅れるため、スペックには記載していないのではないかと思うが……。

R400とワイヤレスドック(左)。ディスプレー接続も無線化できる優れものだ

R400とワイヤレスドック(左)。ディスプレー接続も無線化できる優れものだ

しかもこれだけ機能満載ながら、重さが約1.72kgと軽い点も素晴らしい。薄いボディーのデザインも秀逸だ。多少気になる点としては、CPUのクロックがやや低いこと(Core Duo U2500-1.2GHz搭載)と、価格が高いこと。持ち歩けるノートで仕事のほぼすべてをこなしている筆者としては、ノートといえどCPU性能は高いものが必要だ。デュアルコア化でクロックの低さをカバーできるだろうか? また価格はまぎれもなく高く、同社直販サイトで2599ドル(約31万2000円)! 買えない値段ではないが、やはり高いものは高い。

別の日本人説明員の方は、日本での商品化は未定としていた。タブレットPCに人気のない日本市場では、商品として通用するかどうか難しい面があるだろう。とはいえVista世代最初のノートとしては、非常に魅力的な製品。日本版の発売、は難しいとしても、東芝の直販サイト“東芝ダイレクトPC”あたりで取り扱ってほしいものだ(その際には日本語キーボードを選べるようにしてほしい)。

PLCやワイヤレスHDMIでケーブル地獄を解消 編集部:小林

「パソコンやAV機器のケーブルをひとつでも減らしたい」。そんな筆者が羨望のまなざしで見ていたのが、HD PLCやワイヤレスHDMIといった、次世代の伝送技術に対応した機器群だ。

PLCアダプターを内蔵し、パソコン内の映像を再生できるPLC対応TVの試作機

PLCアダプターを内蔵し、パソコン内の映像を再生できるPLC対応TVの試作機

CESの会場では、船井電機(株)がPLC対応テレビ、オランダのフィリップス社がワイヤレスHDMIシステムをそれぞれ展示していた。いずれも期待大である。前者のデモは電源ケーブル1本だけで、LAN内のパソコンから配信した動画を再生するもの(ビットレートは20Mbps程度)。今後、DLNA対応なども進めていくということで、パソコンに蓄えた映像をテレビで簡単に呼び出せるようになる。

HDMIケーブルをワイヤレス化する、“ワイヤレスHDMI”アダプターのデモ機。無線通信にはUWBを利用する

HDMIケーブルをワイヤレス化する、“ワイヤレスHDMI”アダプターのデモ機。無線通信にはUWBを利用する

一方、後者は映像と音声をワイヤレス化できる代物(UWBを使用)。筆者は最近自宅にホームシアター用のプロジェクターを導入したが、プレーヤーとプロジェクター間のケーブルの取り回しには非常に苦しんだ。ワイヤレスHDMIなら、そんな煩雑な作業も味合わなくて済みそうである。

残量表示でストレスレスなSDカードライフ 取締役:遠藤諭

“人間のストレスを減らす”のがデジタルの本来の役割だというのが、私の基本的な考え方なんだけど……などと大袈裟に言いたくなるけど、要するにズボラな人間には大変有り難い製品が、台湾A-DATA Technology社のディスプレー付きSDメモリーカード『infoSD』だ。

業界初!?のメモリー残量表示ディスプレー付きSDメモリーカード『infoSD』。シンプルだが分かりやすい製品で、意外に人気を呼ぶかも?

業界初!?のメモリー残量表示ディスプレー付きSDメモリーカード『infoSD』。シンプルだが分かりやすい製品で、意外に人気を呼ぶかも?

どうなっているのかというと、SDカードに小さなディスプレーが付いていて、カードの“名前”(2桁)と“残量”(4桁)が表示される。「そんなの、パソコンに挿したら残量分かるでしょう」というツッコミをした人がいるが、いざ事を起こしてから(挿してから)“面倒が始まる”ってのが、いかにも未開的ではないか? カード内のデータの状況が目で見えるって、マウスの発明に匹敵するのではないかという気さえしてくる(大袈裟?)。

infoSDのポイントは、“Bi-stable display technology”という、電子ペーパーのように電源切っても表示が維持できる、メモリー性を持ったディスプレーを使っているということだ。米レクサー・メディア社製の、残量表示が棒グラフで見えるUSBメモリーはすでにショップで売っているから、これも驚くほどのことはないものなのか? ともかく、売っていれば今すぐに買います。値段は、プラス3000円くらいでもOK。

とにかく“HEINTSトマトケチャップの正しい出し方”を知ったのと、同じくらいのかなりの収穫感が個人的にある商品。

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