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日本HP、x86サーバーの中小企業向け新施策を発表

2007年01月30日 03時44分更新

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日本ヒューレット・パッカード(株)(以下日本HP)は10日、都内で発表会を開催し、x86サーバー事業における中小/中堅企業向けの新施策として、“国内中小/中堅企業向け営業体制の強化”“国内ソフトウェアベンダーへの支援強化”“HP ProLiant ML110/ML150 まるごと半額キャンペーン”の実施、の3つを発表した。

発表会には、日本HP 執行役員 エンタープライズストレージ・サーバ統括本部 統括本部長の松本芳武(まつもと よしたけ)氏と、同統括本部 インダストリ スタンダード サーバ製品本部 本部長の上原 宏(うえはら ひろし)氏が出席し、施策の内容とその背景の説明を行なった。

日本HP 執行役員 エンタープライズストレージ・サーバ統括本部 統括本部長の松本芳武氏

日本HP 執行役員 エンタープライズストレージ・サーバ統括本部 統括本部長の松本芳武氏

最初に松本氏が登壇し、施策を行なうに至った背景の説明を行なった。

松本氏はまず2006年を振り返り、2006年が日本HPのx86サーバー事業にとって“テクノロジーの大転換期”であったとし、「“テクノロジーリーダー”として市場を引っ張っていくことと、日本に根ざした施策を行なうことの2つを重視してきた」と述べた。その具体例として、x86サーバーを東京・昭島工場で生産する“MADE IN TOKYO”モデルとしたこと、ブレードシステム“HP BladeSystem c-Class”を発表したことなどを挙げた。また「技術面においても、仮想化技術や米Advanced Micro Devices(AMD)社のCPU、米インテル社のクアッドコアCPUなどをサーバーにいち早く取り入れてきた」と述べた。

2006年の日本HPのx86サーバー事業

2006年の日本HPのx86サーバー事業

松本氏は次に2007年について述べ、2007年は「これまで以上にIT投資の効率化が求められるようになる」ことと、「大企業だけでなく、中小企業でもIT投資が活発化する」ことの2つがポイントになるという見方を示した。そして「日本を元気にするために、大企業だけが伸びるのではなく、中小/中堅企業をいかに活性化するかを考えたい。ITにおける大企業と中小企業の格差をなくし、イノベーションを浸透させていきたい」と述べ、そのために今回の施策を行なうと説明した。

日本HP エンタープライズストレージ・サーバ統括本部 インダストリ スタンダード サーバ製品本部 本部長の上原 宏氏

日本HP エンタープライズストレージ・サーバ統括本部 インダストリ スタンダード サーバ製品本部 本部長の上原 宏氏

次に上原氏が登壇し、新施策の説明を行なった。

まず上原氏は、日本HPが2006年からエントリーサーバー“HP ProLiant 100”シリーズの導入など、中小/中堅企業向けの施策を行なってきたとした上で、「2007年にどのような施策を行なうべきか、HPだけではなくお客様と一緒に考えたい」と述べ、(株)ノークリサーチが行なったアンケートの結果を紹介した。

それによると、中小/中堅企業の多くがITを経営戦略に活用したいと考えており、潜在的なニーズはあるにもかかわらず、実際にはIT投資の大部分がシステムの老朽化/リース期間の終了など「消極的な理由」による従来のシステムの置き換えに使われているという。また、中小/中堅企業に最適な提案やソリューションも不足しているという。

上原氏が紹介したアンケートのスライド

上原氏が紹介したアンケートのスライド

以上を踏まえた上で、上原氏は3つの施策を発表した。

1. 国内中小/中堅企業向け営業体制の強化
これまで大企業を担当していた営業部隊の“エース級”社員の一部を中小/中堅企業向けに配置する。配置される具体的な人数は明らかにされなかったが、「数十人」だという。
2. 国内ソフトウェアベンダーへの支援強化
マイクロソフト(株)と提携し、国内ソフトウェアベンダーの開発/検証を支援するプログラムを実施するほか、両社が提供する販売パートナー向けの支援窓口“FLP:販売パートナーオンライン”に国産ソフトウェアの製品情報を掲載することによる中小/中堅企業向けシステムの販売促進や、同社の直販サイト“HP Directplus”における国産ソフトウェアの取り扱いの強化などに取り組む。これにより、外資系の大規模企業が提供するソリューションより導入が容易な「中小/中堅企業に最適なソリューションを提供する」としている。
3. “HP ProLiant ML110/ML150 まるごと半額キャンペーン”の実施
「戦略的価格設定で購買意欲を促進する」として、タワー型サーバー『HP ProLiant ML110』『HP ProLiant ML110』を11日~3月29日の間、定価の半額で販売する(各2007台の限定販売)。半額となるのは、サーバー本体および内蔵オプション(メモリー/HDDの増設など)で、外付けオプション/OS/ソフトウェア/HP Care Packなどは対象外。ただしHP Care Packに関しては、価格が最大30%引きになる“HP Care Pack特別オプ得キャンペーン”を同時に実施する。
日本HPが発表した3つの施策

日本HPが発表した3つの施策

最後に「これらの施策で日本を元気にし、HPも元気にしたい」と述べ、発表会を締めくくった。

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