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佐武宇綺が聞いちゃいます オーディオのココが知りたいです! 第13回

マセラティ クアトロポルテ GT Sが搭載するB&Wスピーカーを体験

佐武宇綺、エンジン音とバイオリンの意外な関係に驚く (1/5)

2015年07月16日 17時00分更新

文● ASCII.jp 聞き手●佐武宇綺
写真●Yusuke Homma(カラリスト:芳田賢明)

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価格2000万円超、ゴージャスなリスニングルームに乗ってみる?

 佐武宇綺がいい音を探す旅。この連載ではプロの現場や最新オーディオ機器に触れながら、さまざまな立場で“いい音とは何か”を語ってもらっています。

 第13回では少し趣向を変えて、カーオーディオの世界を体験。B&Wのスピーカーシステムを装着できる「マセラティ クアトロポルテ GT S」で、最先端の音を聴きましょう。イタリア語で4ドアを意味する“クアトロポルテ”は、マセラティでもフラッグシップ的な位置づけのセダン。スポーツ走行時の高い性能に加え、サルーンの快適性も兼ね備えている車種です。

試聴したのは創業100周年を記念して企画された「マセラティ クアトロポルテ エルメネジルド ゼニア リミテッド・エディション」

 今回はこれをベースに作られた創業100周年モデル、写真の「マセラティ クアトロポルテ エルメネジルド ゼニア リミテッド・エディション」に試乗します。その価格は税込2106万円。世界限定100台の生産、うち国内向けの導入はたったの12台という非常にレアな車種でもあります。

オーディオ好きにはおなじみのB&Wスピーカーを採用

 車内にあるB&W製スピーカーは合計15基、これを合計1280Wのアンプで駆動します。自動車の内部は複雑な形状で、リビングよりも狭く、使われている素材も多種多様です。つまり音が二重、三重に反射し、打ち消しあう音楽再生には難しい環境と言えます。

 B&Wとマセラティのエンジニアは、走行や安全性の確保に必要な部品との兼ね合いも考慮しつつ、綿密に最適なスピーカー配置を検討。さらにサウンドプロセッサーを使った複雑な計算で、タイムディレイ調整やイコライジング処理を施し、共振や干渉による悪影響が生じないピュアなサウンドを得ることに成功しました。

車内をぐるっと囲うようにドアやダッシュボードに配置された15個のスピーカー。背後のパーセルシェルフには大型のサブウーファーも備えている。

 その成果はサウンドを聴いて納得。腰の据わった低音、スピード感よく立ち上がる弦、そして太く厚みのあるボーカルなど、まるで高級オーディオの試聴室に脚を運んだと錯覚するような心地よい音で空間が満たされます。

 この素晴らしいサウンドは、運転席はもちろん、助手席・後部座席のどこでも均質に広がります。そして、ダッシュボード中央に据えられたクロノグラフをはじめとした室内装飾は、素材を含めてラグジュアリー。何より素晴らしいのは、この空間が移動でき、都会の夜景あるいは広大な自然をバックに音楽の世界へ浸れるという点でしょう。

マセラティ ジャパンの安部麻甲さん(左)を佐武宇綺さん(右)が取材する。

 スポーツカーにとって音は重要な要素だと考えるマセラティ。その魅力はどこにあるのか? 広報担当の安部さんのお話を交えて探っていくことにします。

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