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新米ディレクターのための議事録の基本

2013年11月08日 11時00分更新

文●エレクス

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 1つのプロジェクトの開始から納品までには、社内会議やクライアントとの打ち合わせなど多くの会議が開かれます。議事録とは、そうした会議・打ち合わせの内容や合意事項などを取りまとめた報告書です。

 会議の内容を記録に残すことで各参加者の認識を統一でき、認識のズレによるトラブルの発生を避けられます。また、作業の進行状況の確認、会議欠席者のフォロー、後から案件に参加したスタッフ・クライアントへの現状説明などの役割もあり、議事録はプロジェクトをスムーズに進めるために非常に大切です。

作成から運用までの流れ

 会議の前に、あらかじめ議事録を作成する担当者(書記)を決めておきます。クライアントとの会議の場合は、受注側が議事録を作成するのが通例です。また、OJTの一環として経験の少ないスタッフに議事録作成を任せることも少なくありません。

 書記は、きちんと内容を把握しながらメモを取る必要があります。決定事項が多い場合など、内容を漏らさずメモを取るだけでも大変です。そのため、会議の進行役は書記とは別に立てるようにします。

 会議中に手書きでメモを取る以外に、ノートPCで直接議事録を作成する場合や、ボイスレコーダーで会議を録音する場合もあります。PCで会議中に議事録を作成すると、会議終了後に時間を置かず議事録を配布できるメリットがあります。また、ボイスレコーダーで録音しておけば後から詳細な内容を確認できるので、厳密な記録が必要な場合には非常に有効です。

 なお、録音の際には、会議が始まる前に必ず参加者全員に録音の了承を得るようにしましょう。

議事録作成・送付のポイント

 議事録は、会議が終わったらなるべく早く作成します。作成の際は、5W2Hを押さえつつ、必要な内容を客観的かつ簡潔に記載することが重要です。また、各事項が決定事項か、懸案事項なのかも明記します。

 時系列に沿って書くのが基本ですが、話題が前後する場合は項目ごとにまとめても構いません。アイデア出しなど、あまり取りまとめずに話し言葉で出た内容をそのまま記載することが望ましい場合もあります。

 議事録作成後は、速やかに会議出席者にメールで送付します。一般的には、会議の翌営業日中の送付が目安です。資料がある場合は、それも併せて送ります。また、議事録の内容に間違いがないか、クライアントを含む参加者全員から確認を取るようにします。全員の同意が取れれば、合意事項として議事録の内容が有効となります。

 議事録は、複数で運用できるように作成フォーマットや作成後の保管場所などを決めておくとよいでしょう。

著者:エレクス株式会社

“ソフトウェアにおける真のサービスを提供する”ことを第一の目的とし、情報技術に特化した会社として1993年に設立。システム開発、パッケージソフトウェア開発、Webサイトデザイン構築・運用業務から、最近はスマートフォン・タブレットアプリやARコンテンツ開発を展開。今後は、“CSP(Cloud Solution Provider)”として、クラウドを活用してお客様のニーズに最適なソリューションを提供し、さらなる情報化社会の発展に貢献します。

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