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横5K&49インチの有機EL「CO49DQ」ならゲームをキレキレの映像美で堪能できる!

文●加藤勝明(KTU) 編集●北村/ASCII

提供: 日本ギガバイト

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 ゲーミングディスプレーといえば、リフレッシュレートの上限の高さを売りにした製品が定番だが、「臨場感」「没入感」「映像美」をゲームに求めるなら、そこに「湾曲」「ウルトラワイド」という条件も加わる。自分の視界すべてがゲームの画面になるという究極の環境が欲しい人には、ギガバイト「AORUS CO49DQ(以下、CO49DQ)」をオススメしたい。

49インチ量子ドット有機ELパネルを採用し、5120×1440ドットのDQHD(Double-Quad High Definition)解像度を誇るギガバイト「CO49DQ」。AORUSブランドだがロゴ以外AORUS感は控えめ。実売価格は23万円前後

27インチWQHDのパネルを2画面横に連結したような製品

 CO49DQは対角49インチ、横幅約120cmという巨大なQD-OLED(量子ドット有機EL)を採用した超ウルトラワイドディスプレーだ。解像度は横5K(5120×1440ドット)となるが、27インチWQHDのパネルを2画面横に連結したようなものと考えればイメージしやすい。

 2連WQHDは電源もディスプレーケーブルも2本ずつ、さらにディスプレースタンドも2基分の机上スペースも必要だが、CO49DQならケーブルは1本ずつ、スタンドも1基で済む。そもそも、このディスプレーは巨大であるため、誰にでもオススメできる製品とは言えない。

 だが究極の臨場感と没入感と「同時に」高リフレッシュレート(144Hz)を両立させたい場合は、どんな製品がベストなのかイメージを掴むには本稿をご一読いただきたい。

2画面分の27インチWQHDパネルを一体化したような巨大なパネル。WQHD2画面だと中央にベゼルが来てしまうが、CO49DQなら視界を邪魔するものはない

裏面。27インチWQHDが2画面分というスペックが視覚的に把握できるだろう。映像入力系はすべて写真右側(表側から見れば左側)だが、電源だけは写真左側に配置されている

映像に“囲まれている”感覚

 CO49DQはただ単に巨大な量子ドット有機ELパネルを使っているだけではなく、ユーザーが映像に“囲まれている”ような感覚に陥る巨大湾曲パネル(1800R)を採用している。VRのような完全サラウンド感はないが、CO49DQの正面約50cmの所に視点を置いた場合、前方視界のおよそ100度(左右にそれぞれ50度)がCO49DQで埋まると考えていい。

湾曲率は1800R(半径1.8mの円)。上から見るとスタンドの支柱+ベースが後ろ側に少し飛び出る程度で、前方向には湾曲のカーブに埋没する程度しか出ない

 人間の視覚において、注視点の外側でも脳がかなり明確に情報を認識できる有効視野は左右30度程度しかない。だが有効視野の外側はハッキリと対象物を視ることはできないが動きの認識に優れており、これは左右60度程度(右目で左側、左目で右側のものを視られる限界でもある)。

 つまりCO49DQをおおよそ50cmの所におけば、周辺視野の大部分を覆うことができる。特にゲームで“横で何か動いた”的な情報が重要なシチュエーションでは、この広さは大活躍するだろう。

 肝心のパネルのスペックだが、応答速度(G to G)0.03ms、10ビットカラー、DCI-P3 99%、HDR時輝度1000nit(SDRでは250nit)、コントラスト比150万:1、そしてVESA DisplayHDR True Black 400認証というもの。つまり色域はAdobe RGBほどではないがsRGBよりは格段に広く、細やかな色表現も可能。そしてゲームの素早い動きにも追従できるよう応答速度が短いパネル、ということだ。

 横5Kの広大な作業領域は動画編集をする上でも強力だが、色を厳密にみたいなら別途色確認用のディスプレーを用意した方がいいだろう。とはいえHDRを有効にすると明るい部分はまぶしいほどに明るく、黒い部分はしっかりと締まって見える。

 WQHD2画面分の領域をレンダリングするにはハイエンド級(GeForce RTX 4080やRadeon RX 7900 XTあたり)のGPUが必要になるが、究極の映像美をゲームに求めるなら惜しくはない投資だ。リフレッシュレート144Hzというのは今となっては高リフレッシュレートとは言いづらくなったものの、それでも横5Kという領域においては最速クラスといえる。

ゲーム「F1 23」をCO49DQで動かした場合の視野はこの通り。普通の16:9液晶だとサイドミラーの横で切れる程度なのだが、CO49DQならさらに横まで描画される

「Microsoft Flight Simulator」の場合。視界が左右にグッと広がり、ランドマークの認識が楽になった。有視界飛行時のナビゲーションがより楽になるだろう。雲が白く飛んでいるのはHDRを有効にした状態で撮影しているため

同じくMicrosoft Flight Simulatorだが、こちらはコックピット内視点

シム系ゲームでなくてもCO49DQは臨場感抜群。「HELLDIVERS 2」の場合いつの間にか横に回り込まれてボコボコにされるケースが多々あるが、視野の広いCO49DQならそのリスクも減る

「8番出口」だと本当に地下鉄駅構内に放り込まれた気分になる。壁のポスターをチェックする場合も、今までは律儀に横を向いていたが、CO49DQだとちょっと視点を振るだけでいい

Steamのライブラリーも横にズラーっと並ぶ(注:図はBig Pictureモードではない普通のモード)

Amazonのプライムビデオのサムネイルもこの通り。個人的にはSteamとプライムビデオのビューが一番印象的だった

ブラウザー版Excelもとにかく巨大。巨大なシートを一望したい人には最高かもしれない

上の写真では見づらいので、右端列の部分だけクローズアップ。A列からBR列まで(フォントは游ゴシック11pt、100%表示)一気に表示できる。ベゼルも本体の大きさに比べると狭い

 ただ超大型パネルを採用し、電源もACアダプター不要の設計をしているため本製品は非常に重い。ディスプレー部分だけで8.33kg、スタンドを含めると11.28kg(いずれも公称値)。パッケージも巨大であるため、住環境によっては玄関に入れるだけでも一苦労だろう。巨大なスタンドが嫌ならVESAのマウントホール(対角100mm)を使ってモニターアームを付けるという選択もあるが、8.33kgを保持できるアームを購入する必要がある。

左より、ヘッドフォン/ HDMI×2/ DisplayPort/ USB Type-C/ USB 5Gbps (アップストリーム)/ USB 5Gbps×2。液晶本体が大きい割にはインターフェース類の搭載数は一般的だ

 映像入力はHDMI 2.1が2系統、DisplayPort1.4が1系統、さらにUSB Type-C (Altモード対応)の合計4系統を備える。どの映像入力を使用しても横5Kでリフレッシュレート144Hzでの表示が可能となるのはとても良いが、実際に144Hzで出力できるかはPC側のスペックに依存する点に注意したい。

 特に今時のノートPCであればType-C経由で映像出力も使えるしUSBハブ機能に接続したデバイスも利用できるので便利だ。しかしType-Cの給電機能は18Wとかなり控えめなのがかなり残念。横5Kの解像度を扱うようなノートPCであれば、それは外部ACアダプター必須のGPU搭載ノートであろう、という想定で仕様を決定したのではないかと思われるが、それでも18Wは絞りすぎではないだろうか。

 例えば同社のRTX 4070搭載ノート「AORUS 16X ASG-63JPC65JP」の場合、Type-CポートのPower Deliveryは100Wとなっているが、CO49DQにType-Cで接続するとACアダプターが必須になる。USB Type-C本来の手軽さを活かせるような設計をお願いしたい。

 また本体内にUSB 5Gbpsのハブ機能も搭載。ここにキーボードやマウスを接続しておけばよりスッキリとした配線となる。1台のPCはUSB 5Gbpsのケーブルで接続し、別の1台をUSB Type-C(映像出力のない普通のType-AからCO49DQのType-Cに接続すれば良い)で接続することで、映像入力にUSBハブ機能を連動させられる。メインとサブのPCを1台のキーボード/ マウスで動かしたい時に大いに役立つだろう。

KVMのイメージ写真。HDMIまたはDisplayPortで接続したデスクトップPC(左)とUSB Type-Cで接続したノートPC(右)でCO49DQに直結したキーボードやマウスを共有できるというものだが、Type-C側はHDMIまたはDisplayPortで接続したデスクトップPCであっても構わない

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