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一流ピアニストが指南! 角野隼斗の「Apple Music Classical活用術」

2024年03月26日 12時00分更新

文● 山本 敦 編集●飯島恵里子/ASCII

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トークセッションの後に開催された質疑応答では、来場者から普段の音楽制作にかける姿勢を聞かれた角野氏が丁寧に答えを返していました

偉大なクラシックの先人たちが残した作品の巨大なアーカイブ

 クラシック音楽に馴染みのない方は、Apple Music Classicalに多数収録されている映画音楽や、坂本龍一氏のようにクラシックを含む幅広い音楽創作に携わったアーティストの作品から触れてみるのが良いと思います。

 気になるアーティストの創作活動についても、Apple Music Classicalは専任のエディターが編集した「バイオグラフィー」や「関連する作曲家」のリストなどを辿って、様々な情報が深掘りできます。

 イベントでは、角野氏が来場者から寄せられた質問に答えるQ&Aセッションの時間が設けられました。「今までに演奏したことのない楽曲に挑戦するときの準備」について訊かれた角野氏は「最初に楽曲の構造と意味を把握することに時間をかけている」と切り出しました。

 続いて表現方法や楽器の弾き方を突き詰めていく段階では、先人による演奏からヒントをもらい、自身の表現として洗練させる創作工程につなげていくのだと、角野氏は丁寧な解説を交えながら質問に対して真心を込めて答えを返しました。

 クラシックの演奏家にとって、過去の偉大な作曲家と徹底的に向き合うことが創作におけるとても大事なプロセスなのだと角野氏は語っています。これまでに記録されてきた沢山の演奏を参照する時に、もはやApple Music Classicalが欠かせないそうです。トップアーティストも愛用するクラシック専門の音楽配信が、今後も音楽を愛するファンのための巨大なアーカイブに成長することを期待しましょう。

 

筆者紹介――山本 敦
 オーディオ・ビジュアル専門誌のWeb編集・記者職を経てフリーに。取材対象はITからオーディオ・ビジュアルまで、スマート・エレクトロニクスに精通する。ヘッドホン、イヤホンは毎年300機を超える新製品を体験する。国内外のスタートアップによる製品、サービスの取材、インタビューなども数多く手がける。

 

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