LPIXEL、医用画像解析ソフトウェア「EIRL Chest Nodule」にて検出感度を向上させた新モデルをリリース

　LPIXELは8月21日、胸部X線画像から肺がんが疑われる肺結節候補域を検出する医用画像解析ソフトウェア「EIRL Chest Nodule」にて検出感度を向上させた新モデルをリリースした。

　EIRL Chest Noduleは、2020年8月に深層学習を活用したプログラム医療機器として医療機器製造販売承認を取得して販売開始し、日本国内の健診施設や総合病院などに導入。多い場合で1日に数百件以上の胸部X線画像を読影する医師のワークフローを阻むことなく、見落とし防止に寄与するソフトウェアとして、医師の声を活かしながら性能改善を図っている。

　肺結節候補域の検出感度を向上させており、バージョンアップには医療機器の特性に応じた変更計画の事前確認制度「IDATEN制度」（計画の範囲内であれば届書を提出するだけで改良を認める審査制度）を活用。

　本ソフトウェアを使用しない読影試験での放射線科専門医9名、非専門医9名の肺結節候補域の平均感度はそれぞれ47.1%／43.78%だったが、今回のバージョンアップによって旧モデルと比較した本ソフトウェアの肺結節候補域の検出感度は4.1ポイント向上し、78.4%に改善。サイズ別の評価では、5mm以上15mm未満の小さな結節での検出感度が9ポイント向上し、63.6%となった。

例：偽陽性の改善例（左：旧モデルによる解析結果／右：新モデルによる解析結果）
肋骨、血管、ニップル等が重なり合い、透過度が減少している領域に対して旧モデルでは偽陽性が発生していたが、新モデルでは改善されている

例：偽陰性の改善例（左：旧モデルによる解析結果、右：新モデルによる解析結果）
旧モデルでは肋骨の重なりに隠れた肺結節候補域を検出できていなかったが、新モデルでは検出

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