世界遺産に登録される五箇山の合掌造り集落や田園に広がる散居村(さんきょそん)など、美しい日本の原風景が広がる富山県南砺(なんと)市。日本有数の豪雪地帯でもある五箇山に新緑が芽吹く5月は気温も上がり、観光に訪れるにはもってこいのシーズンです。
ゴールデンウィークには、歴史と伝統を誇る3つの祭りが立て続けに開催。5月1日(月)~5日(金・祝)の5日間の間に、ユネスコ未来遺産登録の福野夜高祭及び曳山巡行、約190年の歴史がある井波よいやさ祭り、ユネスコ無形文化遺産登録の城端曳山(じょうはなひきやま)祭が連続して行われ、市内はまさにお祭リ一色に! 今回は、南砺市のゴールデンウィークを盛大に盛り上げる祭りを3つまとめてご紹介します。
ユネスコ未来遺産登録! 大行燈を壊し合う県内有数の喧嘩祭り
福野夜高祭及び曳山巡行
県内有数の喧嘩祭りとして知られるのが、約370年の歴史がある福野神明社の神事「福野夜高祭」です。2017年にユネスコ未来遺産に認定された祭りは、毎年5月1日・2日に7つの町内の高さ6.5mにも及ぶ夜高行燈の練り廻し、3日に4基の曳山などが町内を巡行する曳山巡行を開催。最大の見どころは2日の深夜に行われる引き合いで、各町の大行燈同士がすれ違いざまに相手の行燈を壊し合うさまは迫力満点です。
DATA
日時:5月1日(月)~2日(火)夜高祭、5月3日(水・祝)曳山巡行
場所:福野神明社、福野中心市街地一円
電話:0763-22-1120(福野夜高祭連絡協議会)
福野夜高祭及び曳山巡行
4年ぶりに大神輿が巡行! 獅子舞や女性神輿も見もの
井波よいやさ祭り
毎年5月2日に宵祭、3日に本祭を行うのが、1833(天保4)年に商売繁盛、家内安全を祈願する神事として始まった「井波よいやさ祭り」。コロナ禍によって中止、縮小開催が続いたなか、今年は4年ぶりに通常開催され、2基の大神輿と3基の子ども神輿が、「よいやさ!」の掛け声とともに町内を約10㎞に渡って巡行します。また、井波彫刻の職人が手掛けた獅子頭を抱く獅子舞や女性が担ぐ華神輿も登場!
DATA
日時:5月2日(火)・3日(水・祝)
住所:井波八幡宮、井波市街地一円
電話:0763-82-0184(よいやさ祭り実行委員会)
井波よいやさ祭り
“京の雅”と“江戸の粋”が融合! 豪華かつ情緒ある名物祭り
城端曳山祭
国の重要無形民俗文化財の指定を受け、ユネスコ無形文化遺産にも登録されている名物祭りが、「城端曳山祭」です。約300年続く城端神明宮の祭礼は、毎年5月4日に宵祭・5日に本祭を開催。本祭では獅子舞を先頭に伝統工芸の粋を集めた豪華絢爛な曳山と庵屋台、神輿などの一大行列が、越中の小京都とも呼ばれる城端市街地を練り歩きます。江戸端唄の流れをくんだ庵唄やギュウギュウと鳴る車輪の音、夕方からの風情ある提灯山も見どころ。
DATA
日時:5月4日(木・祝)・5日(金・祝)
住所:城端神明宮、城端市街地一円
電話:0763-62-1201(南砺市観光協会)
城端曳山祭
南砺市では福光・城端地区を中心に、古くからドジョウを食べる習慣があり、ウナギのかば焼きならぬドジョウのかば焼きが名物。歴史あるお祭りで南砺市の伝統に触れた後は、地域で親しまれている伝統グルメも味わってみては?
※写真はイメージです。
※この記事は、「つなぐ旅~東日本~ ひがしにほんトラベルガイド」から転載しています
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