親なら知っておきたい人気スマホアプリの裏側と安全設定 第180回
長時間利用する人ほど危機感あり!?
じつはスマホ利用者の半数以上が「利用時間を減らしたい」と思ってはいる
2022年08月16日 09時00分更新
若年層の女性は8割が「減らしたい」
みなさんのスマホ利用時間は1日どのくらいだろう。そしてもっと減らしたいと考えている人はいるだろうか。NTTドコモモバイル社会研究所の「2022年 スマホ利用者行動調査」(2022年2月)を見ていこう。
スマホ利用者を対象に、自分のスマホ利用時間を減らしたほうがよいと思うか聞いたところ、全体の半数以上が「そう思う」「まあそう思う」と回答。
男性より女性のほうが利用時間を減らしたほうがよいと思う割合が10ポイント以上高く、女性の6割超が減らしたい(「そう思う」「まあそう思う」)と回答した。また、若年層のほうが減らしたほうがよいと思う割合が高く、10代では減らしたい(「そう思う」「まあそう思う」)と回答した割合が8割に上った。
スマホ利用時間を「減らしたい」若者たち
さらに、休日のスマホ利用時間別に調査したところ、利用時間が長い人ほど自分のスマホ利用時間を減らしたほうがよいと思う割合が高くなった。休日に毎日4時間以上利用する人では約75%が減らしたい(「そう思う」「まあそう思う」)と回答し、一方、休日の利用時間が1時間未満の人では、利用時間を減らしたほうがよいと思う割合は3割程度だった。
続いて、年代及びスマホ利用時間別に、自分のスマホの利用時間を減らしたほうがよいと思うかを分析したところ、スマホ利用時間の長さにかかわらず、若年層のほうが利用時間を減らしたほうがよいと思う割合が高くなった。
休日の利用時間が2時間以上の場合、20代以下では8割超が減らしたい(「そう思う」「まあそう思う」)と回答したが、70代では約半数に留まり、残りの半数は「あまりそう思わない」「そう思わない」と回答していた。
「高校時代、勉強に集中するためにスマホの利用時間を減らした/減らそうとした」という声はとても多い。自分たちがスマホを利用し過ぎであることは自覚しており、受験勉強などに合わせて利用時間を減らすための工夫をしているのだ。
「テスト期間はSNSアプリを削除した」「通知をすべて切って気にならないようにした」「スクリーンタイムを友だちにかけてもらい、自分では解除できないようにした」など、工夫しているようだ。
大人でもスマホに振り回されている人は少なくない。子どもたちのこのようなやり方を見習ってもよいのではないだろうか。
著者紹介:高橋暁子
ITジャーナリスト、成蹊大学客員教授。書籍、雑誌、Webメディアなどの記事の執筆、監修、講演などを 手がける。SNSや情報リテラシー教育に詳しい。『ソーシャルメディア中毒』(幻冬舎)、『Twitter広告運用ガイド』(翔泳社)、『できるゼロからはじめるLINE超入門』(インプレス)など著作多数。テレビ、ラジオ、新聞、雑誌などメディア出演も多い。公式サイトはhttp://akiakatsuki.com/、Twitterアカウントは@akiakatsuki
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