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超薄型化のM2搭載MacBook AirにiOS 16登場! 「WWDC22」特集 第18回

M2 Macbook Airの期待値と発表されなかったMac Proの行方

2022年06月09日 09時00分更新

文● 柴田文彦 編集●飯島恵里子/ASCII

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それでもやっぱりMacbook Airでしょ

 今回発表されたM2チップは、正直に言って、期待したほど高性能なチップではなかった。ごく簡単に言うと、M1に比べてCPUは、1.18倍、GPUは1.35倍、Neural Engineは1.4倍、ということで、速くなっているのは間違いないが、驚くほどではなさそうだ。それに、CPUという汎用性が最も高いコンポーネントの増速が18%に留まっているのは、あまり感心しない。

 性能向上よりも低消費電力を追求した結果だろうと思いたくもなるが、それもどこまで期待して良いのか、実際に使ってみるまでは分からない。ビデオの連続再生時間で、新しいMacBook Airは18時間、Proは20時間と発表されたが、それらの数字は、実はM1版のMacbook Airと13インチProが登場したときと同じだ。それでも、性能と低消費電力が、どのようにバランスしているのかは大いに気になる。実機が登場するのは来月になるそうだが、早く使ってみたくてしかたがない。

 個人的には、特に今回のMacbook Airは大いに買いだと思っている。実は筆者は、昔からソニー製品でもアップル製品でも、1世代めより2世代目を購入することが多かった。それにこれまでのMacbook Airは、独特なウェッジシェープがいまいち好きになれなかった。そのためもあって、MacBook Proは複数の世代の機種を所有しているが、Macbook Airに手を出したことはなかったのだ。

Macbook AirはMagSafeが復活

 今回のMacbook Airは、ノーマルな形状になりMagSafeも復活し、かなり実用性の高いマシンになったと感じている。唯一残念なのは、Macbook Airのディスプレイにも切り欠きが導入されてしまったこと。できるだけ少ない表面積で最大の表示領域を稼ぎたいiPhoneならともかく、iPadやMacに切り欠きはナンセンスだろうと思っている。それでも今回のMacbook Airは、そこに目をつぶっても手を出す価値のあるマシンだと期待している。

唯一の残念はMacbook Airのディスプレイにも切り欠きが導入されたこと

 

筆者紹介――柴田文彦
 自称エンジニアリングライター。大学時代にApple IIに感化され、パソコンに目覚める。在学中から月刊ASCII誌などに自作プログラムの解説記事を書き始める。就職後は、カラーレーザープリンターなどの研究、技術開発に従事。退社後は、Macを中心としたパソコンの技術解説記事や書籍を執筆するライターとして活動。近著に『6502とApple II システムROMの秘密』(ラトルズ)などがある。時折、テレビ番組「開運!なんでも鑑定団」の鑑定士として、コンピューターや電子機器関連品の鑑定、解説を担当している。

 

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