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英語コーチングにおけるテクノロジー活用の未来を探る JELCA Symposium2022 Spring開催

2022年04月07日 07時00分更新

文● 藤原達矢(アバンギャルド)編集● ASCII

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英語コーチングに取り組む各社のプログラム開発で工夫するポイント

 第2部では、「現状の各社プログラムの特徴と将来のテクノロジー活用の方向性を語る」をテーマに、英語コーチングスクール4社(ENGLISH COMPANY・スパルタ英会話・TORAIZ・PRESENCE)のプログラム開発責任者によるパネルディスカッションを開催。最初に、各社が開発している英語コーチングプログラムの創意工夫について情報共有が行われた。

ENGLISH COMPANY 田畑 翔子氏
「弊社は科学的なエビデンスに基づいて、効率良く指導を行うことを目指している。ただし、例えば『第二言語習得研究』という効率良く英語を身につける方法を研究する学問領域があるが、これは誰にでも当てはまる魔法のメソッドというわけではない。受講生に合った方法を探っていく必要があるため、どのようにその知見を応用して具体的な指導方法に落とし込んでいくかに腐心してきた。また、学習を効率化するためには、指導方法以前に、個々の学習者の問題点を把握しなければならない。そのアセスメントの部分に特に力を入れている。優先的に取り組むポイントを見つけることで、より短期間で成果を上げることができるようになった」

スパルタ英会話 田井 譲氏
「学習者のモチベーションをどのように維持するかを考えている。人は新しいことをやろうとすると、最初はモチベーションにあふれているが、時間が経つにつれて自然とやる気は失われていき、元の状態に戻ってしまう。それは学習者個人の問題ではなく、人間は現状維持をしようとする生き物だから。そこで、現状維持ではなく新しい習慣を取り入れるためにはどのようにすればよいかを考えて、PDCAを回してきた。現状では、受講者が集まるようなコミュニティーを作って、モチベーションを高める仕組みを作っている。また、成功体験を積む仕組みづくりにも注力している。英会話の究極の目的は相手にメッセージを伝えること。そこで、伝えたいメッセージを明確にして、実際に伝わる経験をいかに積むかを工夫している」

TORAIZ 岸田 美氏
「受講生一人ひとりの語力や環境、学習スタイルなどに合わせて学習プログラムをデザインしている。また、『インストラクショナルデザイン(最適な学習効果を上げるための教育設計)』という教育理論に基づいて入口と出口の基準を決め、受講生の学習期間に合わせてロードマップを作成することを軸に進めているのが特徴。また、その中でコンサルタント自身が受講生に必要なプログラムをデザインする制度を取り入れた。受講生の生の声をプログラムに反映させる取り組みを進めている」

PRESENCE 吉田 幸広氏
「PRESENCEは、忙しい社会人が短期間で英語力を上げられるようにするために創業した。グループコーチングで社会人同士がお互いに切磋琢磨しながら、勉強が続けられる工夫を取り入れている。また、我々は人々の人生を輝かせるというミッションを掲げている。受講生と接するときに英語学習だけでなく、英語を身につけた先にどうなりたいのかを担当コーチも一緒に考えながら接することを大切にしている。プログラムを開発するときにも、そのミッションに沿って行動できるかを意識した」

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