世界各地の空港で、「スマートセキュリティ」化が進んでいる。
顔や指紋といった生体認証の技術が進み、違法薬物の密輸グループや逃亡犯が念入りに変装したとしても、当局が保有する生体情報ですぐに見破ることができる――。
しかし、こうした前提を完全にくつがえす裏技が存在する。
海外渡航が禁止されていた日産自動車の前会長カルロス・ゴーン被告がレバノンに逃亡した問題は、そのことを明確に示した。
日本を含む世界各国の報道機関が、ゴーン被告が日本から出国する際に、どこかの国の外交官の特権を利用したとの見立てを報じている。
実際、この特権はさまざまな事件で悪用されてきた。
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