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再配達の有料化は効果あり?再配達料400円の西友が急成長

2017年04月05日 02時25分更新

記事提供:通販通信

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 店舗と同じ低価格で商品を提供し、急成長している「SEIYUドットコム」のネットスーパーが再配達の防止に向け、新たな対応をはじめた。合同会社西友は4日、「SEIYUドットコム」ネットスーパーで購入した商品の配送時に不在だった場合、インターネットで再配達を受け付け、請求額に再配達手数料400円(税込)を追加する対応を開始した。

再配達手数料400円を自動請求に

 西友では再配達が社会問題化する以前から、再配達時に注文者が不在で商品の引き渡しができなかった場合、再配達手数料400円(税込)を請求していた。また、2度目の配達で不在だった場合や、商品の受取りを拒否したケースでは、売買契約の解除とみなされ、「キャンセル手数料400円(税込)」を追加した合計800円を請求する。

 西友はこれまで、コールセンターで再配達を受け付け、再配達手数料は振込用紙を渡す対応をしていたが、同日から再配達をネットで受け付け、再配達手数料(400円)は自動的に請求額に追加される対応にした。支払い方法はクレジットカードの場合はカード引き落とし、代引き決済の場合は現金となる。

 西友のネットスーパーでは、配達は注文から当日、または翌日以降で、配達時間は2時間ごとに設定されている。在宅していることが基本のサービスであり、再配達の割合は少ない。ただ、商品には生鮮食品や冷凍食品も含まれているため、配達時に不在で一度店舗・倉庫に戻り、再配達まで日が空いてしまうと、新たな商品に変えなくてはいけないケースもある。西友によれば、実際に再配達で商品が無駄になるケースも出ているという。このため、西友では再配達手数料やキャンセル料を請求している。

西友は再配達有料でもトラブルなし

 通販業界の市場拡大で荷物の量が急増し、再配達が社会問題化しているが、西友はそれよりかなり前(正確な日時は不明だが約2年以上前)から、再配達を有料化している。

 ヤマト運輸が宅配便の有料化を検討しているという報道もあった。ヤマト運輸が再配達の有料化に舵を取れば、宅配便を扱う他の物流会社も追従する可能性もある。

 再配達の有料化で懸念されるのは、客離れが起きる可能性があることだ。この点について西友は「影響はない」としている。「ネットスーパー」と「SEIYU倉庫館」を合わせた「SEIYUドットコム」の16年の売上は、16年で20%増。16年の会員数は25%増と、再配達有料化の影響は見られない。

 また、配達時に「トイレに入っていて気付かなかった」「お風呂に入っていた」「インターフォンに気づかなかった」「大事な電話をしていた」など、配達時に受け取りができない理由があった場合、再配達手数料の支払いを拒否する利用者も出てくることが懸念される。この点について西友は「個別に対応しており、問題はない」と話し、現場で臨機応変に対応することにより、トラブルなどに発展したケースはないようだ。ただ、再配達手数料が自動請求になったことで、異なる反応が出てくる可能性もある。

 西友の事例を総合的に捉えると、再配達の有料化は、マイナスの影響は少なく、再配達抑止の手段として有効かもしれない。ただ、西友の「ネットスーパー」は自社で商品を配送しているため、通販で購入した商品の配送を代行するヤマト運輸などの宅配便業者と、並列で比較することは難しい。消費者が購入契約をしたのは通販会社であり、物流会社ではないからだ。

 再配達料金を消費者に請求するのであれば、通販サイトの規約に、「再配達は有料」である旨を明記する必要がある。通販会社としては余計なトラブルは避けたいため、再配達の有料化に積極的な姿勢は取りにくい。西友での事例は、そのまま宅配便の再配達有料化に置き換えて考えることはできないが、客離れやトラブルに発展するリスクは、想像しているよりも低いことが予測でき、今後の参考事例になるだろう。

(山本 剛資)

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