富士通は3月24日、磁界シミュレーター「EXAMAG LLGシミュレータ」の新バージョンの販売開始を発表した。これは、磁性材料の磁化過程の速さや安定性といった磁性体の挙動をシミュレーションすることで、HDD用磁気ヘッドやメモリデバイスなどの磁気デバイスの開発において、試作回数の削減や高性能化を実現するソフトウェア
正式名は、FUJITSU Manufacturing Industry Solution EXAMAG LLGシミュレータ」(フジツウ マニュファクチュアリング インダストリー ソリューション エクサマグ エルエルジー シミュレータ)で、従来のLinuxに加えて、本バージョンではWindows版も提供される。
また、電流を流すことで電子の磁化方向を変化させるスピントルク効果を新たに実装。低消費電力かつ高速な次世代の磁性メモリのデータ記録過程をシミュレーションできるようになった。本製品を活用することで、新規磁性材料の開発や、スピントルク効果を用いた新たな磁気デバイスの設計が可能になるという。
価格(税別)は、EXAMAG LLGシミュレータV2 4並列が300万円、EXAMAG LLGシミュレータV2 8並列が570万円、EXAMAG LLGシミュレータV2 16並列が800万円。年間ライセンス+年間サポート(保守)での提供価格となる。