レノボ・ジャパンは9月25日、筐体容積約1リットルの超小型デスクトップPC「ThinkCentre M53 Tiny/M83 Tiny」およびディスプレー付きドッキングステーション「ThinkCentre Tiny-In-One 23」を発表した。同日販売を開始している。
超小型デスクトップ「Tiny PC」のラインアップ拡充
ThinkCentre M53 Tiny/M83 Tinyは、同社が2012年から販売している小型デスクトップ「ThinkCentre Tiny PC」シリーズの最新モデル。約幅34.5×奥行182×高さ179mm、最大構成時の重量約1.98キロと極めてコンパクトな法人向けPCだ。BTOに対応し、多様な構成が可能。
M53 TinyはBay Trail-DプラットフォームのCPUを採用したローエンドモデルで、ストレージにSSDを選択可能となっている。M83 TinyはCore iプロセッサーを採用し、SSDを搭載可能なほか、筐体が不安定な状態を察知してHDDをロックするAPS機能にも対応する。また、2モデルともSmart USB Protection機能を備え、キーボードとマウス以外のUSBデバイスをBIOSレベルで使用不可能にする設定が可能となっている。従来モデルでも搭載されていたUSBキーボードからの電源起動や、スマートフォンなどの充電をサポートするPowered USBポートなども引き続き採用する。
簡単ドッキングでケーブル周りがスッキリ「ThinkCentre Tiny-In-One 23」
「ThinkCentre Tiny-In-One 23」は、ThinkCentre Tiny PC専用の23インチディスプレー付きドッキングステーション。現在販売されている全てのモデルに装着可能で、ケーブルレスでの接続が可能だ。装着は背面のドックベイにPCを差し込み、右側のポート部分をむだけで、左側にはオプションの光学ドライブも配置できる。解像度はフルHD(1920×1080ドット)で、60Hz入力に対応する。
同社によれば、Tiny PC購入者のモニターマウントキット使用率は約40~50%にのぼっていたそうで、顧客からはよりすっきりとしたケーブルマネジメントを求める声が多かったのだという。上記のケーブルレス接続のほか、1つのACアダプターで本体とディスプレー両方に電源を供給できる、1本のセキュリティーケーブルでTiny本体・ディスプレー・光学ドライブを施錠できるなど、スリム化を図っている。
ほかにも導入のメリットとして、セットアップの簡素化、本体とモニターのライフサイクルに合わせた買い替えによるコスト削減、ディスプレー単体としての使用、USB端子の増加、サービス性・メンテナンス性の向上などをうたう。
サイズは約幅563×奥行250×高さ410.41mm、重量は約8.44kg(最大構成)。価格はオープンプライス。直販価格は3万2400円。
法人向けの多様なソリューションをアピール
同社が自信を見せるのは、Tiny PCの拡張性の豊富さと、ソフトマックスやERGOTRONなど、パートナーとの協業も含めたビジネスソリューションの提供だ。発表会では同社が展開するTiny PC専用アームやマウントキットの展示のほか、ビジネスシーンに合わせたソリューションの解説も実施された。
医療関係のソリューションとしては、診察室におけるデュアルアームや壁掛けのPCケース導入による省スペース化、タブレットを使った情報参照や数値入力による看護師の作業効率化など、開発関係のソリューションとしては、サーバーとTiny PC/Helixタブレットを利用した仮想環境でのCAD on VDI運用によるセキュリティー強化やワークスタイル変革、サーバーでの一括管理による運用管理負荷の軽減などを紹介し、ワークスタイルごとの活用事例をアピールした。