このページの本文へ

格安スマホの進化系、「スマホを変えるスマホ」とは

2014年09月19日 00時37分更新

文● 加藤 宏之(HEW)/アスキークラウド

  • この記事をはてなブックマークに追加
  • 本文印刷

 ソフトバンクモバイルが日本国内での販売を開始して以来、人気を博しているアップルのスマホiPhoneシリーズ。その後はauも取り扱うようになり、昨秋にはNTTドコモもとうとうiPhoneに触手を伸ばした。

 そして9日、国内主要キャリア3社が一斉にiPhoneの新モデルiPhone 6/6 Plusを発売。本体の機能や性能、仕様に対する関心もさることながら、世間では3社のサービス合戦にも注目が集まり、列島がiPhone 6/6 Plus一色に染まるかのような印象だ。

 しかし、スマホの普及がひと段落したいま、市場は主要3キャリアとは別の新たな選択肢、いわゆる格安スマホにも目が向けられている。格安スマホとは、無線通信インフラを持つ他社からインフラを借りるMVNO(仮想移動体サービス事業者)サービスによる、格安SIMを使ったものだ。

 MVNO事業者が提供する格安SIMサービスを直接利用するのが一般的だったが、最近では格安SIMサービスと提携し、メーカーの既存機種と組み合わせ、異業種からスマホ市場に参入するケースも増えている。たとえば、今春から国内流通大手イオンが販売している格安のイオンスマホがそれだ。

フリービットが独自開発したスマホ「PandA」
フリービットが独自開発したスマホ「PandA」

 そんななか、格安スマホ勢で異色とも言えるのがフリービット。モバイル事業「freebit mobile(フリービットモバイル)」を展開しているが、MVNO事業者でありながら、独自開発のスマホ「PandA」も提供している。最大のウリはなんと言っても、通信費が月額1080円、端末代が2年間の分割払いで月額1080円で、計2160円という安さだ。

 また、スマホ本体の購入から通信サービスの契約までがワンストップで行えるため、ユーザーにとっては主要3キャリアと同じような感覚でスマホを入手できる。実際、フリービットでは「ATELIER(アトリエ)」と呼ぶ自前の店舗を福岡や名古屋にオープンし、8月には渋谷にも出店して東京進出も果たしている。

 一方では、不動産賃貸仲介サービスを展開するエイブルとの戦略的協業により、エイブル店舗で格安スマホ「エイブルカスタマイズ版PandA(エイブル“PandA”)」を販売。全国400を超えるエイブル直営店での販売を目指す。

 エイブルとの協業はPandAの販路拡大はもちろん、他の企業ともパートナー契約を結び、それぞれのパートナー企業向けにカスタマイズしたPandAを提供していく。つまり、フリービットとのパートナーシップでどんな企業でもスマホ市場に参入できるようになり、「○○○○“PandA”」という名の格安スマホが続々と登場するかもしれないのだ。同社では「スマホを変えるスマホ」というキャッチフレーズを掲げている。今後のスマホは大きな変化を予感させる。

■関連サイト

ピックアップ

デジタル用語辞典

ASCII.jp RSS2.0 配信中