全国の消費生活センターに寄せられる相談で、携帯電話の紛失・盗難に関する件数が2013年に急増。14年も増加傾向が強まっている。
相談件数は、5年前の09年の345件から右肩下がりで減少傾向で、12年には287件と300件を下回った。しかし、翌13年は367件へと一気に急増。14年も6月末現在での比較で、13年の47件を超える62件にのぼっており、昨年を上回るペースだ。
相談事例は、「なくした携帯電話を不正使用され、高額な料金を請求された」をはじめ、「紛失・盗難時に回線を止めた場合の利用料等の請求に納得できない」、「紛失・盗難時に利用できるはずの補償サービスが利用できなかった」、「なくした携帯電話内のデータ流出が心配だ」、「見つかったことを知らずに新しいスマホを購入してしまった」など。
しかし、これらには紛失・盗難時に適切な行動をとったり、あるいは日ごろからの備えたりしておけば被害を防げるものもある。携帯電話の紛失・盗難時における行動の流れと備えとして、まずは、端末の遠隔ロック・位置検索等の機能を使い、なくした携帯電話の不正利用を防ぎ、ありかを探すのがその1つ。機能の事前設定や手続き、窓口を確認するなどして備えることができる。
また、通信回線の停止して携帯電話の不正利用防止をより確実にし、警察等への届出も必要だ。新しいスマホを購入する際には、なくした端末が見つかっていないかを警察や携帯電話会社などに確認する一方、保険や補償サービスを確認。購入後にデータを復旧できるように、日ごろからデータのバックアップをとっておくのも得策だ。