アマゾンが連邦航空局にドローンを使った配達実験の許可を申請した。
アマゾンはドローンによる荷物の配達に関して真剣なようだ。同社は米国連邦政府に嘆願書を提出し、シアトルの本社近くで「Prime Air(プライムエアー)」と名付けられたドローン配達サービスの試験の実施の許可を求めている。
昨年12月のニュース番組「60 minutes」でアマゾンCEOジェフ・ベゾスの特集が組まれ、ここで紹介されたプライムエアーと呼ばれるドローンを使った配達プロジェクトの計画が全米で話題となった。プライムエアーでは5ポンド以内の荷物を注文後30分以内に配達することが可能だ。実現できれば画期的な仕組みだが、番組では詳細の説明が不足しており、また担当記者のチャーリー・ローズがベゾスに「へつらいすぎ」ていたこともあって、年末商戦のマーティングに利用されただけだと批判されていた。
とりわけ、プライムエアーにはその実現性を問われる多くの理由があった。まずFAA(連邦航空局)はドローンの商用利用を許可しておらず、密接した都市部を小型のオクトコプターが飛び交うことには安全性の懸念がある。またドローンに対するハッキングやいたずら行為を防ぐ対策も必要だ。ベゾス自身も「60 minutes」の取材に対して、実現までは少なくとも4~5年かかると語っている。
しかしアマゾンはこのプライムエアーの実現に向けて真剣に取り組んでいるようだ。先週木曜日にアマゾンが連邦航空局に送付した手紙が同局のサイトに公開されており、そこでアマゾンはワシントン州にある研究施設周辺におけるドローンの屋外飛行の許可を求めている。
I missed an Amazon drone delivery.
— B to A to the R R Y (QuantumPirate) Dec 2, 2013
「アマゾンの不在届けだ:(ドローン配達記録、[x]ドローンに自我が生じ、来たる人類に対する革命に参加するため配達が出来ませんでした。[x]この配達を担当したモノは処罰されます)」
これまでのところ、連邦航空局は6つの団体、ラスカ大学、ネバダ州、ニューヨーク州のグリフィッス国際空港、ノースダコタ州商務省、テキサスA&M大学のコーパス・クリスティキャンパス、バージニア工科大学、にドローンの実験を許可している。
アマゾンのドローンが現在のところ5ポンドの重量の荷物を50マイル運ぶことが可能であると、アマゾンでグローバル・パブリック・ポリシーを担当する副社長ポール・マイズナーは航空局への手紙で明かしている(「60 Minutes」のインタビューでベゾスは、アマゾンで販売される商品の86%が5ポンド以内に収まると伝えている)。
「我々の実験を許可することはモデル飛行機のメーカーやホビイスト達が毎日行っていることをアマゾンにも許すだけのことです」とマイズナーは書いている。「そして我々はそういった団体よりもより強固な安全策を講じるでしょう」
最後に彼はこう追記している:「いつの日か、アマゾンのプライムエアーは今の配達トラックと同じぐらい日常的な光景になるでしょう」
Lauren Orsini
[原文]
※本記事はReadWrite Japanからの転載です。転載元はこちら