格安スマホは、無線通信インフラを持つ他社からインフラを借りるMVNO(仮想移動体サービス事業者)サービスによる。NTTドコモやau、ソフトバンクモバイルといった主要キャリアとは別のいわゆる格安SIMを使用する。月額利用料は主要キャリアに比べて安く抑えられる。
ビッグローブが19日に発表した格安スマホに関するアンケート調査の結果によると、格安スマホの買い換える場合に重視するポイントは、「月額利用料金の安さ」が最も多い81.8%、次いで「現在の電話番号が引き継げる」が36.9%、「音声通話が可能」が25.1%、「通信速度の速さ」が24.9%だった。安さに対する期待が大きい。
また、格安スマホを利用しているユーザーに対して、格安スマホに買い換える前後の月額利用料金を尋ねると、平均で約2250円の節約ができていることがわかった。
しかし、同調査で得られた3098件の回答のうち、格安スマホの認知度は58.7%と高いものの、利用者はわずか1.7%にとどまっている。格安スマホを利用していないユーザーに対して、今後、格安スマホの利用意向を尋ねると、利用したいと回答したのは36.9%と、4割を下回る結果だった。
格安スマホは月額利用料を安く抑えられる一方、月間のデータ通信容量や通信速度が制限され、機能も限られるケースが多い。つまり、機能がやや劣っても満足できれば安さを優先する、というのが格安スマホに対するニーズだろう。
格安スマホのターゲットは、スマホは高いというイメージを持つフィーチャーホンユーザーや、今使っているスマホは高いと感じるスマホユーザーだと言える。一方で十分な使い勝手を望むユーザーはハイエンドやミドルエンドのスマホを使う。こうした二極化が進みそうだ。