電子情報技術産業協会(JEITA)では毎月、パソコンの国内出荷実績を調査・公表している。2月の台数実績は前年比122.2%の123万7000台で、2月の単月では過去最高の実績を記録。前年比で2桁増となったのは昨年10月から5カ月連続、単月での過去最高実績は昨年12月から3カ月連続となった。
昨年6月まで前年比割れが続き低迷していたパソコン市場が、ここ約半年で急回復した大きな要因は、マイクロソフトのウィンドウズ XPのサポート期間が4月9日に終了することが挙げられる。消費税の増税時期も重なったことから、二重の意味での最後の駆け込み特需が起きていると言える。
それでも時代は脱パソコンのようだ。IDCジャパンが昨年10月に発表した調査によると国内でのスマホの普及率は約半数の49.8%に到達。サイバーエージェントの連結子会社CyberZとシード・プランニングが今年2月に公表したレポートでは、2013年のスマホ広告市場規模は前年比193%の1652億円という高成長を記録し、16年に3000億円超に膨らむという。インターネットへのアクセスはこれまでパソコンが主流だったが、急速にいま、スマホからのアクセスが伸びていると言える。
また、2月に発表されたGfKマーケティングサービスジャパンの調査によると、タブレット市場の将来性は大きい。13年のスマホの国内市場規模は前年比2%増の2600万台でほぼ横ばいだったものの、タブレットの市場規模は前年比79%増を記録。台数こそ545万台でスマホにはまだ及ばないが、普及拡大の勢いはスマホからタブレットへと移りつつあるようだ。