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注目度が高まるクラウド利用の会計・確定申告ソフト

2014年02月17日 06時07分更新

文● 加藤 宏之(HEW)/アスキークラウド

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 毎年2~3月の恒例業務と言えば確定申告。2013年分の受付も17日から全国一斉にスタートし、個人事業主をはじめ、経理作業におわれる人も多いだろう。そこでいま話題を集めているのがクラウド会計・申告ソフトだ。

 たとえば、freee(フリー)が開発・提供しているクラウドの全自動ソフト「freee(フリー)」は、13年3月のリリースから約10カ月で4万を超える事業所が利用するまでに普及している。支持を集めるポイントは、銀行口座やクレジットカードの明細を自動で取り込み、記帳を自動化するという画期的なシステムにあり、日々の経費精算はもちろん、この時期の申告業務でも経理作業の手間を省き、時間短縮につながる。

 オンラインにつながればいつでもどこでも作業が行えるというクラウドの利点をさらに活かすべく、17日にはフリーのアイフォーンアプリもリリースした。個人事業主・法人の決算書出力に対応した会計ソフトとして、モバイル端末から自由に収支取引を登録できる日本初のモバイルアプリをうたう。パソコン版フリーのうち、取引の登録や売掛・買掛金の閲覧、当月の収支の閲覧の機能が利用できるため、外出先や移動中といった“空き時間”にアイフォーンで現金の出入りを入力し、オフィスに戻りパソコンでその後の処理をまとめて行うことが可能だ。

アイフォーン版フリーの画面イメージ

アイフォーン版フリーの画面イメージ

 多数の業務ソフトを展開している弥生は白色申告に着目。1月14日に「やよいの白色申告 オンライン」サービスを開始したが、約1カ月後の2月16日にユーザー数が5000を突破したという。14年1月から記帳・帳簿等の保存制度の対象者が拡大され、約150万人もの白色申告事業者に対し、帳簿の作成が義務付けられることになったが、同サービスは白色申告に特化したクラウド申告ソフトとして新たなニーズにこたえたものとなる。

 「やよいの白色申告 オンライン」は、会計に関する専門的な知識を必要とせず、家計簿感覚に入力できる操作感で、ウィンドウズとMacの両OSに対応。記帳や確定申告書の作成が行えるのが特徴だ。

 両ソフトに関するこうした動きから、クラウド利用の会計・確定申告ソフトが注目度を高めていることがうかがえる。

「やよいの白色申告 オンライン」の画面イメージ

「やよいの白色申告 オンライン」の画面イメージ

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