手持ちのスマホを使い、顧客へのクレジットカード決済に対応できるようにするモバイル型クレジット決済サービスは、国内では「楽天スマートペイ」や「ペイパルヒア(PayPal Here)」、「コイニー(Coiney)」などがサービスを展開している。5月にはあらたに米「スクエア(Square)」が国内参入し、手数料の低価格化などのサービス競争が活発化している。
そんなかで今回、「Anywhere(エニウェア)」を提供するリンク・プロセッシングとユーシーカードが資本提携。エニウェアのサービス・機能向上や普及拡大を推進していく。エニウェアは、NTTドコモのスマホやタブレットに専用アプリをインストールし、イヤホンジャックに専用カードリーダー兼ピンパッドを接続することで、顧客からのクレジット決済に対応できるようにするもの。スマホやタブレットとブルートゥースでつなげば、専用プリンタで領収証の発行なども行える。
クレジットカードのビザ(VISA)やマスターカード(Master)をはじめ、中国人観光客が利用する銀聯(ぎんれん)カードにも対応しているのが大きな特徴。リボ払いや分割払いの処理も行える。両者の資本提携により、今後は、多通貨決済サービス「DCC」や、銀行キャッシュカードで支払いできるようにする「J-Debit」、書類不要で銀行口座振替登録が行える「Pay-easy口座振替受付」にも対応する予定で、使い勝手を高めていくという。
他の先進国に比べてクレジットカードの利用度が低い日本で今後、クレジット決済の利用が増えていくと、“脱現金化ビジネス”の市場が大きく開けてくる。月刊「アスキークラウド」創刊3号(11月号/9月24日発売)では、「10億円ビジネスを作ろう 現金150兆円争奪戦」と題した特集を掲載しているが、今回の提携はまさに、脱現金化で生まれるビジネスチャンスをとらえる動きの1つと言える。
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