調査会社のニールセンが5月に発表したスマホ視聴率によると、スマホの利用法は、若年層ではSNSやブログなどのコミュニケーションが多く、年代が上がるにつれて情報収集・検索ツールとしての役割が強まっていた。今回、マーケティング会社のアイレップが発表した調査結果でも同様の傾向が浮き彫りとなった。
アイレップでは、2013年3月に大学院・大学・短大・高専・高校を卒業して定職に就いた新卒社会人と、バブル期(1988~90年)に就職した社会人を対象にスマホ利用実態比較調査を実施した。その結果、現在20歳前後から20代前半までの新卒社会人はツイッターやフェイスブック、LINEなどのSNSや無料通話アプリを積極的に使い、パズドラやモバゲーといったゲームアプリも利用。一方、現在40代のバブル期卒社会人はメールを多く使い、ニュースポータルサイトや天気予報サイトなどの閲覧にスマホを利用する傾向が見えてきた。
買い物でのスマホの利用実態については、購入を検討している商品・サービスに関する情報を店頭でスマホを使い検索したことがあるのは、新卒社会人が83%でバブル期卒社会人が74.3%。スマホ経由で商品・サービスを購入した経験があるのは、新卒社会人が48%でバブル期卒社会人が41.7%となり、いずれも新社会人のほうが上回ったもののその差はそれほど大きくない。
なお、わからない言葉があった場合に調べる方法として、新卒社会人は1位が「すぐにスマホで検索」(72%)、2位が「PCを使っている最終であれば(PCで)検索する」(60%)となったのに対し、バブル期卒社会人は1位が「PCを使っている最終であれば(PCで)検索する」(85.3%)、2位が「すぐにスマホで検索」(52.7%)だった。
以上を踏まえると、PCで事が足りるようであればPCを使い、スマホが役立つ場面になった場合にスマホを利用するのがバブル期卒社会人。一方の新卒社会人はスマホを使い慣れているため、人とのコミュニケーションをはじめゲームや情報検索、買い物に至るまで、ありとあらゆる場面でスマホを活用している。
今後、新たに社会人となる世代はこうした「スマホ世代」であることが予想されるため、インターネットへアクセスするツールとしては、PCよりもスマホの存在感が高まっていくだろう。